いくら日本人が薄給とはいえ…「50円」増で喜ぶのは早い 最低賃金を上げる前にやるべきこと

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最低賃金を上げる前にやるべきことがある

 たしかに日本人の給料は安い。OECD(経済協力開発機構)の調査では、1990年から2020年の30年間で、日本人の平均年収は18万円程度しか増えていない。アメリカにせよ韓国にせよ200万円以上増えているのに、である。

 そのうえ昨今は、異常なまでの物価上昇に見舞われている。今年は春闘の賃上げ率が5%と、33年ぶりの高い伸び率になったものの、生活実感に近い実質賃金は、上昇するどころか過去最長の26カ月にわたってマイナスを続けている。

 そんな状況だから、多くの人が最低賃金の引き上げを望んだこと自体は、当然といえる。...

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