なぜ蓮舫氏は「惨敗」に学ばないのか…過去の成功体験にすがる「立憲民主党」が縁を切るべき“頼りがいのある味方”

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いかに無党派層を獲得するか

 蓮舫氏もSNS上では、支持者から高い熱量をもって支持されているかのように感じただろうが、ネットなんてものは、世論のごく一部なのだ。結局、特に政治に関心のない多数派の無党派層が小池氏に入れるのである。蓮舫氏もいかに無党派層を獲得するか、といった戦略を立てれば良かったのに、公約にしても「約束3 もっと多様で生きやすく――あなたの人生の選択を大切にする」は左派寄りのものだし、選挙スタイルもコアファン向けのものになっていた。

 これら活動家と縁を切り、より無党派層に訴えた方が票は集まったのではないか。立憲民主党をはじめ野党は政権批判をし、様々なイシューを自民党腐敗政治がもたらすものである、と主張することで支持率を上げようとする戦略をかれこれ10年以上取り続けている。モリカケ問題、学術会議任命問題、桜を見る会問題、パーティー券問題などがそれにあたる。いや、それよりも少子化や低賃金を是正する提案をしてくれよ! 2009年の政権奪回の時の民主党のマニフェストは「高速道路無償化」や「こども手当」など、庶民に夢は持たせてくれたぞ。

 2020年初頭、世界各国が新型コロナ対策を推進する中、日本の国会は「桜」に多くの時間を費やしていたのだ。コロナよりも「桜」の方が攻めるのに使えると思ったのだろう。と思ったらその後は「菅政権はワクチンを行き渡らせるのが遅い!」と今度はコロナを政権批判に繋げた。モリカケ、桜、学術会議はもういいの?

言論の自由を認めないのか

 その都度政権批判ができるイシューを探し続け、左派メディアが大きく取り上げることを国会にて詰問口調で主張するスタイルがすっかり定着した。それでも結局12年間、政権奪取はできなかった。有権者もこのやり口に嫌気がさしたのではなかろうか。私は立民の某国会議員と報道番組「ABEMA Prime」で2022年に共演した。この時のテーマは安倍氏の国葬になぜ反対する人がいるのか、である。その際にこのようなやり取りになった(あくまでもニュアンスである)。

私:なんで立憲民主党は失敗するやり口を何年も続けるんですか? 何らかのイシューがあるデモに参加するも、本来のイシューとは関係のない原発反対とか政権批判ができる話題をついでに訴える。国葬を批判したかったのに、なんで原発が出てきたのかさっぱり分からない。このやり方、通用しなかったのでもう改めてはいかがか?

議員:あなたは言論の自由を認めないのか!

 話にならん。こちらは政権交代をしてもらいたい気持ちもあるから、「やり方を改めてはいかがか?」と提案しているのに猛反発された。そして今回も蓮舫氏は同じような選挙戦をし、惨敗した。いい加減、自民党に対抗できる政党を作ってくれ。意見が違うと党を出て新党を作る内ゲバ体質は相変わらずだし、共産党との選挙協力をめぐっても毎度左派の間で意見が分かれる。前出のデイリー新潮記事には以下の記述がある。

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