岸田首相「金メダル祝電」に批判が殺到 「歴代総理」の“露骨な人気取り”に識者も「国民の政治不信がさらに強まる」

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補助金を削減して電話

 もし岸田首相と角田選手が以前からの知り合いであれば、祝福の電話をかけても批判されることはない。

 だが実際には首相官邸や五輪関係者が協議してお膳立てを行い、角田選手は半ば“業務”として応じたわけだ。岸田首相は「ひょっとすると角田選手は自分と電話したくないかもしれない」と考えることはなかったのだろうか?──やはり相当の鉄面皮でなければ政治家は務まらないと見える。

 また日本のスポーツ界では東京五輪以降、助成金や強化費の減額が相次いでいる。少なからぬ競技団体が資金難に苦しんでいるわけだ。「岸田首相はお金を出し渋っているくせに、金メダリストが生まれると電話を要求する」──こう批判されても仕方ないだろう。

「岸田さんは7月、憲法改正に意欲を示しましたが、これは大問題です。岸田さんが以前から改正に意欲的なら理解できますし、私も改憲議論は、もっと盛んにすべきだと考えています。しかし岸田さんは首相になるまで、改憲に意欲を見せていたでしょうか? 所属派閥も“軽軍備・重経済”の宏池会です。今、岸田さんが改憲に意欲を見せている理由はただ一つ、自民党総裁選で再選されるため、“党保守派”の支持を取り付けたいからです。憲法とは国民の権利や自由を守るための最高法規です。その改正の動機が総裁再選という私利私欲──こんな首相は前代未聞です。そんな岸田さんが支持率アップを目的に金メダリストに電話をかけるわけです。国民の政治不信がさらに強まるのは当然ではないでしょうか」(同・伊藤氏)

註:何だった?宮沢首相の国際電話(バルセロナ日記)(朝日新聞1992年8月1日夕刊)

デイリー新潮編集部

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