「末は野垂れ死んでもいい…」 人知れず死ぬことを理想とし、戒名も望まなかった「渥美清」が生前に“位牌”を作った理由
朝日新聞で自身のがん闘病の詳細を連載して大きな反響を呼んだ同紙編集委員・小泉信一さんが、様々なジャンルで活躍した人たちの人生の幕引きを前に抱いた諦念、無常観を探る連載「メメント・モリな人たち」。今週は昨年5月の連載第1回で登場した渥美清さん(1928~1996)を再び取り上げます。がんになったことを周囲に隠していた渥美さん。同じ病気にかかった小泉さんは、最後まで「寅さん」を演じ続けた渥美さんの生き方を再考したといいます。
渥美清さんは不思議な人だった。...