ドジャース ナ西地区首位でもロバーツ監督の立場は微妙…編成責任者と不協和音も

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地区優勝など当たり前

 ドジャース・大谷翔平(30)の活躍が止まらない。7月25日(現地時間=以下同)のジャイアンツ戦では日米通算250号となる31号ソロを放ち、28日のアストロズ戦では自己最多を更新する27個目の盗塁を決めた。

 8月2日現在のチーム成績は、63勝46敗。ナ・リーグ西地区で首位。チーム防御率3.80はリーグ5位、チーム打率2割5分2厘は同5位。地区優勝争いでは2位パドレスに4.5ゲーム差をつけているが、試合後のデーブ・ロバーツ監督(52)の表情は冴えない日が多いという。負傷者が続出しているチーム状況では、たとえ勝っても次の試合が気になることもあるだろう。しかし、指揮官の心配はこれだけではないようだ。

「ロバーツ監督は22年オフに3年の任期延長の契約を交わしました。MLBでは有名監督の任期に関しては契約最終年のシーズン中ではなく、最終年の1年前から、年俸や条件面などの意見のすり合わせが始まります。今季のドジャースにはその動きが全く見られないんです」(米国人ライター)

 ロバーツ監督が就任したのは、15年オフだった。今季が8シーズン目だが、これまで7度の地区優勝を遂げている。勝率は6割3分以上で、1000試合以上を指揮した142人のメジャー監督 のなかでもトップの成績を誇る。だが、ワールドシリーズ制覇に成功したのは20年の1回だけ。ドジャースは補強資金が潤沢なチームでもあるので、「勝って当然、なぜ頂点に立てないんだ?」と、ファンからの厳しい声もある。

「昨年もナ・リーグ西地区で優勝しましたが、ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)で同2位のダイヤモンドバックスに3連敗してしまい、リーグチャンピオンシップにも進めませんでした」(前出・現地記者)

 昨年オフ、ドジャースは大谷だけではなく、山本由伸(25)も獲得した。さらにトレード補強したタイラー・グラスノー(30)と、新たに5年1億3500万ドル(約191億円)の大型契約も結んだ。「オフのFA市場覇者」となったわけだが、それは同時に、ファンのロバーツ監督に対する「勝って当然」の思いを強くした。こんな指摘も聞かれた。

「オフの補強がうまくいったので、ワールドシリーズ制覇ができなかったときは指揮官の責任が問われるのは当然です。しかも、今季のロバーツ監督は『勝って当然』の立場がこれまでよりも明確になり、シーズンに入ってからは常にその手腕が見定められるような雰囲気になりました」(前出・同)

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