90人一斉逮捕、5人が公開手配に…被害額10億円の「SNS型投資詐欺」 リーダー格の男の“意外な暮らしぶり”とは

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派手な生活をしているわけではない

 逮捕者90人の大部分は拠点からSNSでメッセージを送る“打ち子”だったが、両グループそれぞれのリーダー格も含まれていた。

 一斉摘発で79人が逮捕されたAグループでは、職業不詳の高嶋恭平容疑者(24)。11人が逮捕されたBグループでは会社役員の山田吉彦容疑者(43)や、行政書士の島内大起容疑者(40)がその立場とされる。先のデスクによると、

「Bグループの山田容疑者は、石油製品販売や太陽光発電を手がける『ワールドトラスト』の代表。西区の拠点の一室にはその社名が掲げられています。会社近くの高級タワマンに住んでいますが、派手な生活をしているわけではない。言ってみれば、どこにでもいる会社経営者です」

 この山田容疑者のビジネス仲間が島内容疑者で、

「若い女性を装い、ブランド品などの写真を投稿するSNSアカウントで相手と接触。“商材を買えば2週間で利益が出る”“利益を継続的に出す魔法”といった誘い文句で持ちかける。こうしたノウハウを作り、打ち子にも徹底させていた。高い“管理能力”を持ち合わせています」

 リーダー格に半グレや反社といった勢力の影は薄く、目立った前科持ちもいないという。

「一斉摘発後の26日、府警は男女5名を公開手配しました。そのうち41歳の中村晋弥容疑者はBグループのリーダー格で、山田・島内両容疑者の上役にあたる。民泊関連事業や詐欺被害の調査事業などの会社を3社経営し、山田容疑者同様、若手経営者といった風情です」

 公開手配された5名のうち、7月30日に宮脇翔容疑者(29)と岡田真由容疑者(25)が出頭し、逮捕された。

 会社経営のつもりで詐欺グループを運営し、営業をかける感覚で、SNSで不特定多数の人に接触していたとでもいうのだろうか。

週刊新潮 2024年8月8日号掲載

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