「い・ろ・は・す」「サントリー天然水」…“発がん性物質”PFASへの対応をミネラルウォーター「主要ブランド46本」に尋ねてみた
危険性はミネラルウォーターにまで
こうした折、衝撃的なニュースが飛び込んできたのは7月上旬のこと。市販のミネラルウォーターから高濃度のPFASが検出されたと、全国紙が相次いで報じたのだ。
兵庫県明石市議会の辻本達也議員(共産党)が、神戸市への情報公開請求を行った際、同市内で製造されたミネラルウォーターがPFASで汚染されていたことを示す公文書の存在に、気付いたのだった。
件の公文書によると、昨年に市が問題商品の水源を調査したところ高濃度のPFASを検出。業者が対処し今年1月には汚染を改善したという。ゆえに市は商品名や製造業者を非公開としたが、一件落着といえるのか。
当の辻本議員に聞くと、
「改善されるまでの間に、問題となったミネラルウォーターを飲んでしまった方々は大勢いる可能性があるわけです。実際、自分が飲んでしまったかもしれないと不安になった方からの、小売店への問い合わせが殺到しています。人の生命、健康にかかわるテーマですから、行政が非公開とするのはおかしいと思います」
昨年、国内で生産されたミネラルウォーターの量は4年連続で過去最高を記録。市場規模は20年前の3.4倍で初の4000億円を突破した。生活必需品と言っても過言ではないだけに、PFASの有無は重大な関心事である。
そこで本誌(週刊新潮)は、ミネラルウォーターを扱う主要メーカーへ一斉取材を敢行。大手スーパーやコンビニ、通販などで売れ筋とされる46本の製造元に質問状を送付し、PFASの濃度を検査しているか、検査結果の具体的な数値、最新の検査日や頻度を尋ねた。届いた回答の全文を「三ツ星チェック」としてまとめ、有料版の記事「ミネラルウォーターでも発覚“発がん性物質”「PFAS」 安全な商品は一体どれ!? 主要ブランド46本に質した全回答」で詳報している。
[2/2ページ]