「4000万円以上だまし取られ、返済を迫ると“年金で暮らせるでしょ”」 被害者続出の「詐欺インプラント歯科」の悪質すぎる手口
〈約19億円の負債を有して支払不能〉
7月8日、多数の被害者に「破産管財人就任のご連絡」と題された通知が届いた。それによると、
〈上記破産者(注・高橋氏のこと)は、約366名の債権者に対して合計約19億円の負債を有して支払不能である〉
として、6月26日に千葉地裁で破産手続開始決定が発令されたという。債権者の内訳ははっきりしないが、その大半はTDOの患者だと考えられる。自己破産によって、高橋氏は自らの患者たちから逃げ切りを図るつもりなのか。
7月15日、事実関係を確認すべく、高橋氏が現在働いている某歯科クリニック(都内)から出てきたところを直撃した。
だが、こちらが名乗った途端、見向きもせずに彼は足早に歩き出した。5分ほど問いかけながら並んで歩くも終始無言。商業施設のトイレに逃げ込んだきり、籠城を決め込んでしまった。
後日、改めて、破産管財人に問い合わせるも、
「就任したばかりのため、状況を把握しきれておらず回答は差し控えます」
〈快適な未来〉を夢見た被害者たちから、金も歯も奪い取った罪はあまりに重い。
前編「被害者急増! 恐怖の『インプラント詐欺』に要注意 『健康な歯を抜かれ、お金も返ってこない』 負債19億円の詐欺司会の悪質すぎる手口」では、700万円という大金を支払ったにもかかわらず、健康な歯を抜かれた上、治療を途中で中断された被害男性の悲痛な告発を紹介している。
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