ペアローンを最も好むのは「東京」よりも「山形」、変動を避けるのは…? 「住宅ローンの県民性」をデータで分析

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変動金利を“避ける”四国

「モゲチェック」を運営する住宅ローンアナリストの塩澤崇氏が次のように語る。

「近畿や首都圏など、大都市圏で変動金利の比率が高いのは、まず不動産価格の高騰が関係しているでしょうね。借入額が大きくなると、それだけ金利差の影響も大きくなりますから、変動が好まれるのでしょう。あとは低金利をウリにするネット銀行が強いエリアという事情もありそうです」

 とはいえ、Amazonの配送サービスはなにかと不便 な地方でこそより重宝される。実店舗の選択肢が少ない地方でこそ、ネット銀行が利用されそうなものだが――?

「首都圏と比較すると、どうしても地方の物件は利便性の悪い場所に建てられるケースが多いですよね。そうすると、担保評価が十分に出ず、ネット銀行の変動金利ではフルローンで契約できないケースがあるのだと思われます。中古の戸建てになると、評価額は更に落ちてしまい、難しい。そういう意味でネット銀行は都市部で強く、地方では弱いのです」(塩澤氏)

 これに加え、地方銀行の営業方針による影響も大きいそうだ。

「地銀は3年、5年、10年の固定金利を主力商品として扱っています。一時期、私も北海道の札幌エリアのローン商品を調査したことがあるのですが、3年固定や5年固定の割合が非常に高かったと記憶しています」(同)

 地銀が「固定特約」を主力商品に据えるのには、地域密着型の営業であるがゆえに、「顧客になるべく変動リスクを負わせたくない」という考え方もありそうだ。

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