アラン・ドロンが「僕はひとりぼっち」と悲痛な叫び 事実婚だったヒロミさんにSOSの電話

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不起訴処分となったヒロミさん

 フランスを代表する俳優のアラン・ドロン(88)は、同じ映画界で働いた日本人女性のヒロミ・ロランさん(67)を長年にわたってパートナーとしてきた。が、ドロンの子たちはそれを認めず、法的手段を講じて彼女を父親のもとから追い出した。当のヒロミさんが、初めて騒動の真相を明かす【前中後編の後編】

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 中編「『自宅から着の身着のままで放り出され…』 アラン・ドロンと事実婚だったヒロミさんが受けた凄絶な仕打ち」では、突如自宅から放り出されるなど、ドロンの子どもたちがヒロミさんに行ってきたひどすぎる仕打ちについて報じた。

 ドロンの子どもたちを「家族と感じていた。とくにアラン=ファビアンは小さい頃からかわいがっていたのに……」と回想するヒロミさんは、自身が告訴された2023年7月に対抗措置を取った。長男のアントニー(59)、長女のアヌーシュカ(33)、そして次男のアラン=ファビアン(30)の三人と、彼らが雇ったガードマンらを自身への暴力、窃盗(衣類や貴金属、日記、ドロンからのプレゼントや手紙、一緒に撮った写真、ドロンとヒロミさんの関係を証明できるすべての物や、数多くの私物を返還しないこと)、さらに誣告(ぶこく)罪で刑事告訴したのである。

 フランス中が注視する中、泥沼化必至とみられた両者の訴訟合戦はあっけなく幕を閉じた。今年1月4日、モンタルジ検察が以下の声明を出し、ヒロミさんを不起訴処分にすると発表したのだ。

〈アラン・ドロンに被害をもたらしたとされる暴力行為は、証人や定期的に彼のもとを訪問していた医療従事者によって確認されなかった。同じことは、飼い犬への残虐行為にも当てはまる。モラル・ハラスメントも同様である〉

“単なるきょうだい間の相続争い”

 ヒロミさんの主張の正当性がすべて認められた格好だったが、検察はヒロミさんによる子どもたちに対する訴えも〈追放の日に暴行があったとはいえない〉と否定し、不起訴とした。一連の騒動を、現地紙記者は次のように分析する。

「アントニーたちは巧みにメディアを利用して、ヒロミへの批判を繰り返した。その効果は絶大で、国民の多くは“単なる一外国人がフランスの華麗なる一家に勝てるわけがない”とみていた。ところが結果は予想とは異なり、司法はヒロミの主張を全面的に認めた。この判断で国民のドロン一家を見る目に変化が生じました。騒動の本質は、単なるきょうだい間の相続争いではないのかと」

 ヒロミさんの代理人を務めるヤシン・ブズロウ弁護士はこんな見解だ。

「いわゆる“ヒロミ・ロラン事件”は完全に虚構である。ヒロミはドロン一家の相続問題、つまり“ドロン事件”に巻き込まれたに過ぎない」

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