【特捜部が強制捜査】赤ベンツ不倫「広瀬めぐみ」議員、「週刊新潮」が入手していた”公金詐取“の証拠音声
先生には12月分は渡しています
赤ベンツ不倫で話題となった「広瀬めぐみ」参議院議員の事務所に7月30日、家宅捜査が入った。勤務実態のない人物を秘書に採用し、秘書給与を騙し取っていた秘書給与詐取容疑である。「週刊新潮」ではこの疑惑について、今年3月、いち早く報じている。疑惑の核心を示す“公金詐取”の証拠音声とLINEと共にお届けする。【前後編の前編】
(2024年4月4日号の記事の再掲載です)
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【新写真アリ】“ホテル”に入っていく「広瀬めぐみ氏と男性」決定的瞬間 恋人のように手をつなぐ場面も
手元に一本の音声データがある。自民党の広瀬めぐみ参議院議員の地元・岩手の事務所にいる公設第一秘書のA氏に対し、政策秘書を務めていたB氏がかけた電話の通話記録。その中の重要部分をご紹介しよう。
A氏 広瀬めぐみ事務所でございます。
B氏 東京事務所、Bです。お疲れさまです。
A氏 お疲れさまです。
B氏 Aさんちょうどよかった。1件照会したかったんですが、しーちゃんってさ、給与とか賞与とかって出た?
A氏 給与は出ましたよ。Bさん聞いたかもしれないですけど、結局、私第二だったの11月じゃないですか。11月まで私が第二給与もらっていたので、C(A氏の妻の名前)12月分からしかもらえなかったんですね。
B氏 うんうん。
A氏 それで今日1月分のは入っているんですよ。先生には12月分は渡しています。
B氏 あーなるほど。
A氏 賞与はないですよ。
B氏 あーそうなんだ。分かりました分かりました、オッケーです。
A氏 なんかありました?
B氏 ないないない。ないけどそういえば手続きしたかなって。
途中で出てくる“しーちゃん”とは、一時期、広瀬氏の公設第二秘書を務めていたA氏の妻のこと。そして、まさにこのA氏の妻に関する疑惑をお伝えしたのが、本誌(「週刊新潮」)3月28日号の記事である。そこでは、彼女が勤務実態のない“幽霊公設秘書”だとささやかれていることについて詳述した。
秘書の給与が広瀬氏に?
弁護士でもある広瀬氏が参院選に挑み、岩手選挙区で見事当選を果たしたのは2022年7月のこと。
「Aさんは広瀬さんの当選直後にまず公設第二秘書になり、同じ年の11月に公設第一秘書になっています」(広瀬氏の地元事務所の関係者)
A氏が公設第一秘書になったことで枠が空いた公設第二秘書に就任したのがA氏の妻であった。昨年初夏、本誌が参議院で秘書の現況届を確認したところ、A氏の妻の採用時期は22年11月29日。参議院議員課の秘書担当職員によると、
「秘書給与は月に何日働かなければ支払われないといったような規定はないので、例えば11月末に秘書になり、1日しか働いていない場合でも、翌12月10日に給与が満額支払われます。公設第二秘書の給与については、1級1号給で月32万5680円からとなっており、一番高いと3級5号給で47万5200円です。この数字は地域手当相当額も含んだものになります」
本誌の取材に対しA氏の妻は、秘書給与を自分で全額受け取っていたとしていた。が、冒頭の通話記録を聞く限り、その証言は疑わしいと言わざるを得ない。何しろ彼女の夫であるA氏は、
「先生には12月分は渡しています」
とはっきり述べているのだから――。
“先生”とは無論、広瀬氏のこと。“12月分”がA氏の妻の給与を指すのは明白だ。そこから浮かび上がってくるのは、公設第二秘書を務めていたA氏の妻の給与が広瀬氏に渡った、という構図に他ならない。
公設第二秘書の給与は公金が原資である。その秘書給与を巡る事件を引き起こした国会議員として思い出されるのは、辻元清美参議院議員。代議士だった02年当時、勤務実態がない政策秘書の給与を詐取していたことが本誌報道で明らかになり、翌年に逮捕。04年に有罪判決が下っている。
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