巨人の正捕手は岸田行倫で決まりか? FAでソフトバンク・甲斐拓也を獲得する可能性は…広澤克実氏の分析

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 ついに巨人の正捕手問題が解決する──。こんな予感に心躍らせている巨人ファンも相当な数に達するのではないだろうか。岸田行倫(27)の活躍が続き、7月に入ってスポーツ紙や夕刊紙の見出しを飾ることが増えている。果たして岸田は阿部慎之助監督(45)から全幅の信頼を勝ち取ったのだろうか?

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 巨人は7月5日にヤクルトと対戦し、10−3で勝利した。この試合で岸田は1回に2点タイムリーヒット、3回には犠牲フライ、そして9回には何と3ランをたたき込み、計6打点と大活躍だった。

 毎日新聞は6日の朝刊に「バランス型、岸田の貢献 正捕手アピール6打点 戸郷通算50勝」との記事を掲載。阿部監督がシーズン序盤から捕手の起用法に悩んでいたと伝えた上で、《現在、岸田が定位置をつかんでいる》と指摘した。

 記事によると、大城卓三(31)は強打が売りだが打撃に苦しむ時期が長く、小林誠司(35)は球界屈指の強肩だが打力が高くない。一方の岸田は《攻守にバランスが良く、重宝されている》と評価した。

 とはいえ、岸田が正捕手になるにはまだ解決すべき問題がある、と報じたのが夕刊フジだ。同紙は7月13日、「巨人・坂本勇人が1軍復帰で即スタメンも…阿部監督『(状態は)よくない』 絶好調の岸田行倫がスタメンからはじき出される」との記事を掲載した。担当記者が言う。

「12日のDeNA戦で坂本勇人選手(35)が復帰し、岸田選手がスタメン落ちしたという記事でした。この日、坂本選手が三塁を守ったため、岡本和真選手(28)が一塁に移動。それまで一塁を守っていた大城選手がスタメン捕手として出場し、岸田選手はベンチに入ったのです」

阿部監督も岸田を称賛

 12日の時点で、岸田選手は7月の月間打率が3割5分3厘と好調だったのに、スタメン入りできなかったのだ。

「実は大城選手の月間打率は4割7分4厘と、さらに上回っていたのです。そのため阿部監督は岸田選手のベンチスタートを決断したのでしょう。彼が正捕手として不動の座を獲得するためには、大城選手のポジションをどうするかなど、複数の課題が存在することを指摘した記事でした」(同・記者)

 阿部監督が岸田のプレーを高く評価した、と伝えたのは日本テレビだ。日テレNEWSは7月17日、「“流れを止めたプレー” 巨人・岸田行倫のタイミングを阿部監督も称賛 けん制アウトでピンチ救う」との記事を配信した。

 巨人は7月16日に阪神と対戦し、2−1で勝利した。注目された岸田のプレーは5回、2アウトランナー1塁、2塁のピンチで起きた。岸田がミットを下げると、投手の山崎伊織(25)が2塁に牽制、ランナーの野口恭佑(24)はタッチアウトとなった。

「試合後、岸田選手は取材陣に『キャンプの時に練習していたプレー』と説明しました。阿部監督も阪神の『流れを止めた』と称賛。日テレは《大城卓三選手にかわって、先発マスクをかぶることが多くなった岸田選手》と紹介した上で、岸田選手の《試合に出ることで経験する数も違います。無駄にしないように引き出しを(作って)次に生かせるように、というのは大事にしてやっています》と意欲的なコメントを伝えました」(同・記者)

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