【斎藤元彦知事】全国から兵庫県庁に1日200件を超える電話…思い詰めた最側近から辞任を迫られ、漏らした衝撃の一言

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なぜ辞めないのか

「私たちが知事に申し入れをしたときも『80万(票)の付託に応える』とか同じことの繰り返しでした。毎週のようにいろんな証言や証拠が出てくる中、言葉も顔色も変えずに言い続ける……もはや凄いとしか言いようがありません」

 なぜ知事は辞めないのだと思いますか?

「私のほうが聞きたいですわ」

 だが、現実問題として、県職員が2人も自ら命を絶っている。デイリー新潮は26日に配信した「【兵庫県職員・2人目の死者】県が公表を3ヶ月間も引き延ばしたロクでもない理由…同僚は『絶対におかしいという気持ち』」で、元課長の死が隠された理由を報じた。ある県職員は言う。

「被災職員かその遺族が認定請求を行い公務災害が認められれば、地方公務員災害補償基金の補償が受けられます。亡くなった元課長は昨年11月に開催された阪神・オリックスの優勝パレードを担当し、激務のため体調を崩したと言われています。公務災害が認められるためには、どのような労務状況だったか、どのような業務だったのかも、当然、調査されます」

 告発文書には、優勝パレードの不足した経費を《信用金庫への県補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせることで補った》《パレードを担当した課長はこの一連の不正行為と大阪府との難しい調整に精神が持たず、うつ病を発症し、現在、病気休暇中》とあった。

どうぞメンタルケアに

「最終的に公務災害を認定して補償を行うのは地方公務員災害補償基金です。もし不正が行われていたなら、元課長が一体どのような業務を命じられていたのか、県としては外部に知られたくはないでしょう」

 パレードに関わる業務を他に詳しく知っているのは誰になるのだろう。

「パレードは大阪・兵庫の府県をあげてのイベントでしたので、全体を把握する立場の人が誰になるのか特定するのは難しい。はっきりしているのは、当時、元課長の直属の上司だった人物は、4月から総務部長に栄転していることです。彼は知事の最側近と言われ、亡くなった元課長の遺族へのお見舞い金(遺児育英資金)を集めないようにしたのも彼ではないかという声があります。もっとも、最近は四面楚歌の状況にある知事から距離を置くようになり、彼も複数回にわたって、知事に辞職を迫ったそうです」

 斎藤知事は副知事から5回も辞職を迫られたものの、全く聞く耳を持たなかった。前述の会見で自ら語っている通り、職員労組や職員OB、県議会会派からも辞職を突きつけられたが全く動じていない。最側近からの訴えなら少しは響いたのだろうか。

「知事は告発した元県民局長のために『メンタルケア(の窓口)を準備していたが亡くなってしまった』と語っていましたが、総務部長は『私は思い詰めているんです』と言って辞職を迫ったといいます。これに対して知事の反応は『どうぞメンタルケア窓口に行ってください』だったとか。知事の鋼のメンタルには、怒りを通り越して呆れるしかないですね」

デイリー新潮編集部

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