内縁夫のなすがままだった33歳母の誤算、児相も命を守れず 愛知県犬山市女児虐待死事件

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「しつけだった」

 奈桜さんは、岐阜県本巣市にあるみなみ容疑者の実家で育った。実家の近隣住人に聞くと、

「みなみちゃんは地元の同級生と結婚して奈桜ちゃんが生まれたんです。一人っ子のみなみちゃんにお孫さんができたから、ご両親はとても喜んでいました。2年ほどで離婚してしまって同級生の家から実家に戻ってきたけれど、保育園に行くようになった奈桜ちゃんは、お母さんかおばあちゃんの送り迎えで、いつも楽しそうに歩いていました」

 シングルマザーとなったみなみ容疑者は岐阜県内で働いていたが、一昨年9月、転機が訪れる。

小学校入学からわずか2カ月で…

 みなみ容疑者が倉田容疑者と出会った経緯などは不明ながら、実家から犬山市へと移り、三人で同居するようになったのだ。先の記者によれば、

「同居開始の2カ月後、倉田容疑者と入浴した奈桜さんが溺れて救急搬送されました。その1カ月後には、奈桜さんの体にあざが目立つようになった。昨年6月までに2度、児相に一時保護されていますが、そのころ奈桜さんは5歳。なにがあったかは自明です」

 児相の聴き取りに、奈桜さんは“パンチされた”などと説明したものの、倉田容疑者の明確な関与は確認されなかった。

「この間、みなみ容疑者は、奈桜さんの頭や体のけがやあざをスマホで撮っていました。それを倉田容疑者に問い質しても“うそをついた。しつけだった”などと一蹴されてばかりだったとはいえ、みなみ容疑者も虐待行為を認識していたわけです。結果、奈桜さんは、今年4月に入った小学校をわずか2カ月で、そしてこの世からも去ることとなりました」

 それでも母親は、自分は捕まらないと考え、通販で買い物していたのだろうか。

週刊新潮 2024年8月1日号掲載

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