パラグアイ戦 欧州の代理人がコンタクトを取ること間違いなし…印象に残る活躍をした選手は

スポーツ

  • ブックマーク

藤尾にコンタクトを取るのは確実

 パラグアイにすれば、まずは1-1のタイスコアで試合を終えることが最低限の目標だっただろう。

 そんな相手に後半18分、左サイド深くに入った斉藤光毅が足裏の引き技でマーカーを翻弄してからクロスを送ると、164センチの三戸がヘディングシュートで2点目を決める。

 さらに6分後、今度は右サイドから攻めて藤田譲瑠チマのスルーパスから最後は山本理仁が3点目。これで試合は決まったと思ったのは私だけではないだろう。

 ところがドラマは続く。交代出場の藤尾翔太がFKとカウンターから2点を決めたのだ。藤尾の2点目、日本の5点目は独走しながら相手GKの動きを冷静に見極めて、余裕を持ってのゴールだった。

 このプレーを見たヨーロッパのクラブの代理人が藤尾にコンタクトを取るのは間違いないだろう。それだけ印象に残る2ゴールと言える。

 話を五輪に戻すと、マリとイスラエルは1-1のドローのため、日本に1勝のアドバンテージがあるものの微妙なところ。

 次のマリ戦に勝つか引分ければグループリーグ突破は見えてくるが、マリにはテストマッチで1-3と完敗している。ただ、テストマッチはテストマッチと割り切ってもいいのではないか。

 リベンジのチャンスと思った方が、いまの大岩ジャパンには必要な気がするからだ。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。