コロナ禍で市場規模が1000億円まで…拡大した日本の「アート投資」の意外な可能性とは

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“投資としてのアート”へ

 さらに日本のアートマーケットを拡大させていくには、

「“インテリアとしてのアート”から“投資としてのアート”へ、という考えを日本の方に広めていくことが重要でしょう。やはりインテリアとしてアートを買う場合にかけるお金は2~3万円ほどなんですよね。部屋をお洒落に飾るだけならそれだけで満足できるかもしれません」

 確かに考えてみれば、自宅の壁ひとつを彩るアート作品のために、数十万円を出すのはやはり躊躇するところである。だが、その作品に資産価値があればどうか。

「たとえば20万円で買った絵画を、いざとなれば同額で売りに出せる、時が経てば25万円ほどに価値が上がる見込みありというなら、ぐっと買い求めやすくなるのではないでしょうか」

 あとは資産価値を有するアートを選べばいいということになるのだが、実際はその見極めが難しい。どんな作品をどのような方法で買えばよいのか。

後編「株高の陰で盛り上がる意外な投資先…資産価値の高い『アート』を手に入れるための知られざる3つのポイント」ではアート作品を購入する際の重要なポイントについて、徳光氏が解説する。

山内宏泰/ライター
1972年、愛知県生まれ。美術、写真、教育などを中心に各誌、ネット媒体に執筆。著書に『写真を読む夜』、『大人の教養としてのアート入門』など。

デイリー新潮編集部

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