自然に囲まれた幸せな生活から、突如どん底に… アラン・ドロンと事実婚状態だったヒロミさんが明かす、「家族との不和」の裏側
突如破られた平穏
平穏が破られたのは昨年の夏。詳細の前に改めて整理すると、ドロンには3人の子どもがいる。長男・アントニー、長女・アヌーシュカ、次男・アラン=ファビアンである。
昨年7月5日、三人は連名でヒロミさんをドロンに対する「モラル・ハラスメント」、「信書の窃取」などの容疑で刑事告訴し、そのうえでドゥシーから追い出した。驚くべきことには、この告訴に当のドロンも加わっていたのである。告訴の理由は、ドロン家の代理人を務める、クリストフ・アイエラ弁護士がメディアに発表した声明文から読み取れる。
〈ヒロミは策略や脅迫を用いて、アラン・ドロンを親戚や友人、家族から孤立させ続けた。彼女はドロンの電話での会話や個人的なメッセージを常に監視している。時にはドロンの代わりにそれらに応答し、彼のふりをして郵便物を横取りすることもあった。ヒロミは子どもたちが、これまでのように定期的に父親に会いに来ることを妨げている。彼女は専横的で、脅迫的な態度で、さらにドロン氏の飼い犬を決して容認できない方法で虐待している〉
しかも同じ日、アントニーは追い打ちをかけるように、単独でヒロミさんを「脆弱者(ドロン)への暴力と監禁」「脆弱さの濫用」「モラル・ハラスメント」「父の愛犬への暴力」で刑事告訴した。
家から出て行けという要求
これらが事実なら、ヒロミさんへの批判は仕方あるまい。ところが、地元紙記者の見方は大きく異なる。
「アントニーの声明には〈2023年6月27日、父自身がヒロミ・ロラン氏にドゥシーの家から退去するように書面で求めた〉とある。彼は“自分こそが父親の後継者”との自負が強く、以前からヒロミとは折り合いが悪かった。不仲のきっかけは5年前にドロンが病気で倒れたことで、以来、両者の関係は冷え込んでいったとみられている」
ヒロミさんが後を引き取って言う。
「アントニーが声明で指摘した昨年の6月27日、私とアランは定期健診のためにスイスの病院を訪れていました。そこでアランが私に家から出ていけと言うと思いますか? アントニーをはじめ、子どもたちの主張はすべて作り話で、何の根拠もないことは明らかです」
[2/3ページ]