「おばあちゃんを悲しませたくないので殺そうと思いました」 「歪んだ幸せ」を求めて不幸になる人たち

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かわいそうだから子どもを殺すという身勝手な理屈

 犯罪者が語る動機の多くは身勝手なものであり、みなの共感を集めるケースはさほど多くない。とりわけ一家心中などでよく聞く「子どもたちだけが残されては気の毒だから」といった言い分は、身勝手の極みといえるだろう。5月に東京都内で元妻と子ども3人を殺害した男も同様の動機を口にしていたと伝えられている。元妻を殺し、自分が捕まったら子どもたちは殺人犯の子となるから気の毒だと思った――何重にも身勝手かつ間違った考え方なのは言うまでもない。

 こういう人たちの認知や判断には「歪(ゆが)み」がある、と指摘するのは医学博士で『ケーキの切れない非行少年たち』の著者としても知られる宮口幸治氏だ。...

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