岸田首相が後悔している「約1年前の判断」

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首相は解散をすすめられていた

 昨年前半と言うと、3月にウクライナ電撃訪問があり、5月に日韓首脳会談、G7広島サミットが予定されていた時期だ。

「主として外交でポイントを重ねられるタイミングで、野党が出る幕はありませんでした。もちろん内閣支持率は政権発足当初より低下し、次の首相(総裁)にしたい人の上位には石破茂元幹事長らが名を連ねていました。が、現状と比較すれば解散時期として悪くなかったと言えるでしょう。与党の議席を少し減らしたとしても、首相の求心力をそれなりに維持したうえで政権運営を続けることができたはずです」(同)

 昨年5月の時点で衆院議員の任期切れまで2年半を残していたことも岸田首相の判断を迷わせたのだろうか。

「それもあったかと思います。衆院議員任期の折り返しまで来ていない中で民意を問う大義のなさが指摘されていました。首相自身、悩んだのかもしれませんが解散を決断できなかったということなのかもしれません」(同)

 ただ、現状を見れば、首相が当時の判断を後悔するのも無理はない。ここまで低支持率が続くと想定していなかったのだろう。アメリカではバイデン大統領が撤退を決めた。岸田首相が名誉ある撤退を考える時期も来るのか。

デイリー新潮編集部

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