岸田首相が後悔している「約1年前の判断」

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総裁選不出馬の意思はない

 9月に行われる自民党総裁選に出馬するか否かを明確にしていない岸田文雄首相(総裁)。その判断は8月半ばごろに行われるのではないかとされているが、その一方で首相自身、後悔していることがあるのだという。「あの時、決断していれば……」の「あの時」とは?

「岸田内閣の支持率が低迷を続ける中、岸田首相のままでは来年10月末までに行われる解散総選挙を戦えないとの見方が強まっています。首相自身は何とか総裁選での再選を果たし、自身の手で総選挙を戦いたいとの思いが強いようですが、再選はなかなか難しいというのが衆目の一致するところです」

 と、政治部デスク。とはいえ、現時点で岸田首相は総裁選不出馬の意思はないとされる。

「解散したはずの岸田派を基盤に、麻生派からの支持を手がかりに勢力を拡大したい考えのようです。岸田派はともかくとして、他は首相を支持することで非主流派でなくなるのはゴメンだということで具体的な支持の動きにまでは広がっていません」(同)

大本命、本命候補も不在

 かといって名前こそあがるものの大本命、本命候補も不在だ。

「ひとことで言えば、いずれも決め手に欠けるということになるでしょう。候補とされる人たちを支持する側の方に“誰よりも主流派でいたい”との思いが強く、勝ち馬に乗れるかどうか確信できるまで意思の表明を先延ばしにすることになりそうです」(同)

 他方、岸田首相としては支持が拡大しないことへのいらだちも募っているようで、7月19日、長野県軽井沢町で講演した際に「最近、マスコミから聞かれるのは政治日程ばかり」とグチをこぼす場面があった。

「表でグチをこぼせるくらいだから余裕があるとの言い方もあるでしょうが、どちらかと言うと自分自身の思いや見通しとは裏腹に現実が進んでいることに不満があると見た方がよいでしょう」(同)

 一方で、「あの時こうしていれば……」といった具合に後悔していることもあるようだ。

「自民党には長らく各種選挙の世論調査を担当してきた“選挙の神様”的な存在がいるのですが、その人物から昨年前半、首相は解散をすすめられていたそうです」(同)

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