石丸伸二氏「そこまで言って委員会」が”重大な転換点”に…今後はバラエティやワイドショーへの出演は控えたほうがいいと思う理由
人口減少対策には「一夫多妻制」か「クローン人間」──。前安芸高田市長の石丸伸二氏は都知事選で蓮舫氏を上回って次点となり、まさに“旬の人”となっている。その石丸氏が出演したバラエティ番組「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ)は7月14日に放送された。
***
【写真をみる】おなじみの怒り顔はどこいった? 石丸伸二氏の意外すぎる「バラエティ向けの表情」
人気番組だが関東圏ではオンエアされていない。全国の25局が放送し、石丸氏の“問題発言”を複数のネットメディアが報道。14日から15日にかけてネット上では「一夫多妻制」がホットワードとして流布するなど、賛否両論の大激論は今も続いている。担当記者が言う。
「石丸さんは『今、一番危惧しているのは人口減少』と発言し、共演者が具体的な対策を質問しました。それに対し、石丸さんは『究極的には』と前置きした上で、『一夫多妻制を導入するとか、遺伝子的に子供を産み出すとかです』と返答しました。一夫多妻制の意味は明白ですが、『遺伝子的に子供を産み出す』は視聴者によって解釈が分かれています。ただ『クローン人間の開発』と受け止めた人が多かったようです」
石丸氏は「ただ、今どう考えても無理です」と非現実的なプランであるとの見解は示した。とはいえ、「こんな現実離れしたことを口にする政治家は、それだけで信用できない」と主張する批判派と、「少子化対策がどれほど困難か比喩的に表現したに過ぎず、批判は中傷に等しい」という擁護派に分かれ、激しい論争が起きているというわけだ。
パワハラ認定の影響力
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「率直に言って、石丸さんが『そこまで言って委員会』に出演したのは大失敗だったと思います」と言う。
「石丸さんは『そこまで言って委員会』に出演したことで、“パワハラ認定”されてしまいました。今、ネットでは一回でも認定されてしまうと、再起不能なほどのダメージを被ります。『あの人はパワハラをする』との批判は、全人格の否定と同義と言っても過言ではありません。ネットユーザーが今、最も憎むものがパワハラなのです。具体例としては兵庫県の斎藤元彦知事が挙げられるでしょう。ネット上では斎藤知事への批判が殺到しており、“パワハラ認定”された政治家にネット世論がどう反応するか如実に示しています」
「そこまで言って委員会」が放送される前から、ネット上では石丸氏のパワハラ気質を指摘する投稿が少なくなかった。特に民放各局が放送・配信した都知事選の開票特番で、社会科学者の古市憲寿氏や元乃木坂46の山崎怜奈がインタビューした際、石丸氏が威圧的、高圧的な態度で応対したためだ。
「確かに開票特番での態度をパワハラ的と感じた人も相当な数に達しました。とはいえ、『そもそも質問に問題がある』、『マスゴミの実態を明らかにしてくれた』と理解を示す意見のほうが上回っていたと思います」(同・井上氏)
[1/4ページ]