「テレビの真実」をさらけ出した良作ドラマ6選 局内部のよどみをまるっと描いた「エルピス」に、芸能界のタブーに斬り込んだ「共演NG」
連載700回に到達。この14年で周囲のテレビ離れが激しく進んだ。家にテレビがない友人も増え、ドラマの話もほぼ通じなくなった。「観るものがない」と老いた母も舌打ち。中高年も老人も観なくなりつつあるテレビ。中の人に危機感はあるのかな。ただ、ドラマ制作陣の一部には問題意識の高い人がいる。ここ数年の「ドラマが描いたテレビの真実」を振り返ってみる。
テレビ局内部のよどみを余すところなくまるっとさらけ出したのは「エルピス」(カンテレ・2022年)だ。報道部の傲慢(ごうまん)、バラエティーの諦観、調査報道で真実を伝えることの難しさを描き、長澤まさみがキャスターの苦悩を好演。...