妻の連れ子に迫られて、妻の妹と不倫して… 40歳夫の“自己満足”が招いた「人生2度目」の悲劇

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自分だけが置いてきぼりに…

 離婚届はすぐに送られてきた。ぼんやりそれを見ていると、美帆さんから「今までありがとう」というメッセージが入った。一気にふたりに捨てられた。それも姉妹に。

「どちらにも連絡することはできなかった。今も今日子は店をやっているようですが、寄ることもできない。僕、つい先日、40歳になったんです。出会ったときの今日子と同じ年齢になりました。一回り年下の僕を、あのころ不惑の彼女は、どんな目で見ていたんでしょう」  

 みんなそれなりに大人になった。自分だけが置いてきぼりにされているような気がする。僕は家族ごっこをしていただけだったのだろうか、そもそも家族などもたないほうがよかったのだろうか。僕だって必死に生きてきたと彼は言う。

「正直に言うと、自分がしたことの罪深さを実感できないでいるんです」

 彼は低い声でつぶやいた。

 ***

 2度目となる“家庭崩壊”で、またもひとりぼっちになってしまった周一さん。育った家庭がバラバラになっていった経緯、妻の今日子さんとのなれそめは【前編】で紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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