兵庫県おねだり知事「辞職は不可避」説への抵抗と贈収賄捜査
高級コーヒーメーカーやロードバイク
斎藤元彦兵庫県知事が職員に対するパワハラや「おねだり」に絡んだ疑惑を内部告発された問題をめぐって、県議会の百条委員会が7月19日に開かれ、「斎藤知事が特産ワインをおねだりした」とされる音声データと陳述書の内容が公開された。知事は記者団にワインの受領を認めたものの、PR目的だったとして「問題がない」との判断を示した。土俵際に追い込まれた感のある知事だが、それでも職にとどまることを選択しているように見える。一方で、県警は贈収賄に絡んだ捜査に着手していたとの情報も聞こえてきた。
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内部告発を受け、斎藤知事は3月に事実無根との認識を示した。5月に告発した県民局長に「停職3ヶ月の処分」を下し、局長は7月7日に死亡しているのが見つかった。
「斎藤知事をめぐっては高級コーヒーメーカーやロードバイク、ゴルフのアイアンセット、スポーツウェア、特産ワインなどの疑惑とパワハラが指摘されています」
と、担当記者。
置いておくわけにはいかないので自宅で飲んだ
今回のワインの件に関して公開された音声データによると、2022年11月、県西部で開かれた会合で特産ワインが話題にのぼり、「まだ私は飲んでいないのでぜひまた(中略)折を見てお願いします」と知事は発言している。
この後、地元の町長が県庁に出張する際にワインを届けたという。県庁自身、発言の重さを踏まえ、ワインが用意されたと語っている。
これに対して斎藤知事は記者団に、「対外的発信を応援してほしいと言われた」として、ワインを置いておくわけにはいかないので自宅で飲んだことを明かした。もっとも、「対外的発信」は現時点で行われていないという。
「百条委員会は今後、斎藤知事によるパワハラやおねだり品などの疑惑について、知事本人も含めておよそ50人に証人尋問を行って、年内をめどに調査報告書をまとめる予定です」(同)
一方で、兵庫県警は知事に絡んだ贈収賄疑惑について捜査に着手していたとされる。
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