女子野球でイチローとゴジラ急接近…“歴史的雪解け”の内幕 因縁は精算、侍ジャパンの「二頭体制」に現実味

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強化委の意中のWBC監督はイチロー氏?

「そもそもキャラクターが違うし、それぞれが確固たる地位を築いていた時に、日本代表に対する考えが相容れないものになってしまった。周辺の人間を巻き込んで、仲が悪いように見えてしまっただけだとは思いますが……。互いに引退から時間がたち、そうした過去を超越したということなのでしょう」

 とは、2人と対戦経験がある元NPB球団監督の言葉だ。

 しかし、さる球界関係者は別の見方をする。今回のコラボは近い将来、日本代表チームで共闘する可能性を持たせての“歴史的な雪解け”なのだという。

 現在の日本代表で井端弘和監督(49)の任期は今年11月に開催予定の「プレミア12」までとみられる。直近の最大の懸案である次回WBCは26年開催で、代表の強化委員会は新体制の再考を求められる。代表監督人事を巡っては、昨年のWBC優勝監督である栗山英樹氏(63)の昨年5月末での任期満了後、候補者の辞退が相次ぎ、混迷を極めた。工藤公康、古田敦也両氏らが候補に挙がる中で、WBCの象徴的存在と言えるイチロー氏が強化委の本命だったとされる。

「強化委は(昨年)6月にイチローさんサイドに就任が可能かどうかの感触を確かめたようです。イチローさんなら次回大会でも中心選手に計算できる大谷(翔平=ドジャース)ともコミュニケーションが取れる。WBC優勝で期待役割のハードルが上がっていた代表監督の“格”を考えると、これ以上の人選はなかったのですが……」(同関係者)

イチロー総監督で「監督は松井氏」か

 感触は芳しくなく、次に強化委が打診に向かったのが松井氏だったという。しかし、古巣巨人の監督就任にも難色を示してきた経緯があり、イチロー氏同様に代表監督就任には後ろ向きで、最終的には「つなぎの監督」として井端氏が落としどころになったのだが……。

「強化委の選考作業が報じられたことで図らずも、特にイチローさんには代表監督待望論が根強いことが明らかになりました。ネットメディアのアンケートでも軒並み1位になっていましたから。既にイチローさんや松井さんより若い世代がNPB監督になっています。現役時代にあれだけの実績を残したにもかかわらず、球界に還元せず、いつまでも“浪人生活”を送ることは許されないと肌で感じているのではないでしょうか」(同)

 女子野球とのエキシビションマッチは読売新聞が主催者に名を連ねる。同社はWBCの日本ラウンドも開催し、代表監督人事に強い影響力を持つ。イチロー、松井両氏の仲を取り持ち、26年WBCの代表チーム入閣へといざなう布石にも映る。

 一部夕刊紙はイチロー氏の監督、松井氏のヘッドコーチを予想するが、前出の球界関係者は他の選択肢に言及する。

「イチローさんは監督なら受けない可能性があるとみています。監督は松井さんに譲り、総監督など編成を含め、全体を統括する立場でバックアップする側に回るかもしれません。仮に監督をやるにしても、松井さんを助監督にして二頭体制を敷くとか……。引退会見の時に“監督は絶対に無理。人望がない”と話していたことは有名で、いずれにしても監督1人が矢面に立つ従来の代表チームの枠組には収まらないとみています」

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