有村架純の姿に「つらい」「しんどい」「もう無理」…フジ「海のはじまり」視聴率好調の裏でプロデューサーが異例の懇願「みんな、つらい」
「そして、生きる」との類似点
今後、物語はいったいどこへ向かうのか。指摘されているのが、有村が坂口健太郎とダブル主演した2019年放送のWOWOWドラマ「そして、生きる」(全6話)との類似点だ。岡田惠和氏が脚本を手掛けたヒューマンラブストーリーで、東日本大震災後に運命的に出会った若者男女の濃密な人生を描いている。
このドラマで有村の役どころは、3歳の時に両親を交通事故で亡くした生田瞳子。女優を志す瞳子は、東京でのオーディション前日に発生した東日本大震災の後、ボランティア活動に参加し東京の大学生・清水清隆(坂口)と出会う。清隆と遠距離恋愛を続けていた瞳子は間もなく妊娠。仕事でフィリピンにいる清隆には明かさず1人で出産、子育てをする決意を固めたが、道端で倒れ病床で流産を知る。
フジテレビ関係者は両ドラマについてこう語る。
「『そして、生きる』では瞳子が叔父(光石研)に『命はなくせない』と涙を流して産む覚悟を語り、紆余曲折の末に別の男性ともうけた女児と暮らしていくという展開です。これに対し、『海の―』に登場する水季や弥生の境遇は、瞳子の人生を2で割ったような印象があります。『そして―』は大切な人を失う悲しみと再生が東北の美しい自然とともに描かれ、共に両親を亡くした瞳子と清隆の生き方が家族の意味を問い直していました。『海の―』の場合、恋人同士の夏と弥生がこのまま結婚して海と3人家族になる、というエンディングではあまりに陳腐なので、今後は弥生に振りかかる葛藤や苦悩がより深刻化していくのでは。視聴者の悲鳴は当分続きそうです」
気になるのは視聴率。第1話は世帯8.0%、個人4.6%、第2話は世帯8.1%、個人4.7%と微増だったが、第3話は世帯7.1%、個人4.0%と落ち込んでしまった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。「重すぎる」ストーリーに脱落者が相次いでいるようだが、巻き返しはできるのか。
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