朝日新聞の美味しいビジネス インティマシー・コーディネーター問題で注目の「先生の白い嘘」に出資…紙面の主張が全く制作現場に反映されていない

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クレジットの記載

 映画製作に詳しい関係者は「『先生の白い嘘』のスタッフのクレジットには、《コー・エグゼクティブプロデューサー:飯田雅裕》と記載されています」と言う。

「この飯田氏が以前に配っていた名刺には『朝日新聞東京本社 総合プロデュース室』の『プロデューサー クリエイティブ・ディレクター』との肩書が記載されていました。ネットメディアの記事でも同じ肩書が記載されています。朝日が出資する映画の製作に携わっており、業界ではそれなりの知名度があります。エグゼクティブプロデューサーとは、映画製作における費用面の責任者。特に製作委員会方式で作られた映画の場合、参加企業から1人ずつ名を連ねることが一般的です。『先生の白い嘘』もエグゼクティブプロデューサーは松竹の大田達朗氏が、コー・エグゼクティブプロデューサーを朝日の飯田氏が務めており、製作委員会に入った松竹と朝日から1人ずつ出たことが分かります。ただ、すでに飯田氏は朝日新聞を辞めていますので、元社員ということになります」

チーフプロデューサーの責任

 さらにチーフプロデューサーとして《神保友香》との名前が記載されている。こちらもネット上で検索などすると、東映から朝日新聞に転職し、映画の製作に携わっていることや、飯田氏と共に複数の映画でプロデューサーなどとしてクレジットされていることが分かる。

「神保氏は飯田氏の部下にあたり、朝日新聞が出資した映画に2人の名前がクレジットされることがあります。ちなみに神保氏は朝日の社員ではなく、業務委託を行っている“パートナー”という位置づけです。三木監督の発言は業界関係者の多くにとって信じられない内容なので、彼を擁護するつもりは毛頭ありません。ただ、これまでの報道やネットの炎上を見ても、『誰がインティマシー・コーディネーターに依頼するのか』という観点が抜け落ちている気がします。インティマシー・コーディネーターを起用するかどうかは監督よりプロデューサーが決定すべきでしょう。何しろプロデューサーは企画、制作準備、撮影、編集、宣伝も含めた総合的な責任者。おまけに神保さんはチーフプロデューサーですから、プロデューサーの中で最も責任を負うべきポジションです。そもそも朝日が出資した映画では、実態の伴わない肩書で朝日の関係者をクレジットすることが多いようです」(同・関係者)

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