石丸伸二氏の国政進出、広島県知事選出馬の可能性は? 安芸高田市・“反石丸”の新市長は石丸氏に苦言

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「切り抜き動画を見た人から言葉の暴力を受けた市議さんが」

 都知事選と同日、石丸氏の辞職に伴う安芸高田市長選が行われ、前市長の手法に批判的な新顔の藤本悦志候補(51)が初当選した。新市長は8日に初登庁し、職員を前に“議会との対話で関係を改善したい”と訓示。また就任会見では、石丸氏が爆発的人気を得るきっかけとなった、ネット上で拡散されている“切り抜き動画”についても対応を検討していく姿勢を示したのだった。

 当の藤本市長に聞くと、

「自分の選挙に必死で、都知事選のニュースは見ていませんでしたが、石丸さんが160万票以上も集めたとのこと。対立軸を作って相手をたたくやり方がこれだけ人気というのは、どうなのかと感じます」

 そう前置きしながら、

「ああいう手法は、最初は新味があって良いかもしれませんが、ずっと続けば嫌になります。人間関係は格闘ではなく、社会も調和で形成されているのですから、意見が合わない時は話し合って進めないといけません。また切り抜き動画については、今後きちんと調べ、悪質なものは止めていくつもりです。世間ではSNSによって精神的に追い詰められる方もいると聞きます。実際にうちの議会にも、切り抜き動画を見た人から言葉の暴力を受けた市議さんがいるのです」

 前任者の今後については、

「石丸さんが広島1区から出るのかは分かりませんが、策略家なのでいろいろ考えているでしょう。結果的に市長職も任期中に放(ほう)ってしまいましたし、都知事選を踏み台にして知名度を上げていったのかもしれません」

 前編「『石丸さんは“SNS選挙第一号”』『都市部の男性が支持』 石丸信者の正体とは」では、石丸信者の正体に迫っている。

週刊新潮 2024年7月18日号掲載

特集「“SNSの病理”が生んだ“偶像” 「蓮舫」を“終わった人”にした「石丸伸二」の正体」より

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