「史上最低のバチェロレッテ」炎上の原因は亜樹さんの「正直信仰」か 視聴者とも男性陣ともズレが生まれた理由

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 恋愛リアリティー番組「バチェロレッテ」が6月27日からアマゾンプライムで配信され、7月11日の最終話配信後も話題になっている。「史上最低のバチェロレッテ」と評されるなど炎上気味となったが、その最大の要因とは何だったのか――。【冨士海ネコ/ライター】

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 ハイスペックな人の特権とは、「余計なうそをつかずに生きていける」ことなのかもしれない。そんなふうに思った、「バチェロレッテ シーズン3」。今回のヒロインは東大出身の元官僚、ミス・ユニバース・ジャパンのセミファイナリストの武井亜樹さん。Amazon primeのカスタマーレビューでは星一つが続出し、リタイア発言をする参加者の多さもあって「史上最低のバチェロレッテ」という不名誉な呼び名までついてしまった。おそらくそれは、彼女の「正直信仰」の強さが理由ではないだろうか。

 亜樹さんは番組中でもインタビュー記事でも、「うそはつけない」「正直」というワードを繰り返している。だからだろうか、ちょっとした軽口にも顔をしかめ、軽快なノリを求められても真顔で拒否。パーソナルスペースの広さを理由にボディタッチを避けるなど、恋愛フラグをことごとくへし折るバチェロレッテ、という批判が多い。

 けれども亜樹さんは、自分を偽る恋愛のどこがいいの?と思ったことだろう。ただその正直さ、悪い言い方をすれば融通の利かなさが「史上最低」という評価につながってしまったように見える。

 まず、番組と亜樹さんとのズレである。金持ちイケメンを取り合う女性たちの戦い、というバチェラーシリーズにのっとり、バチェロレッテもまた、高嶺の花を巡る男性たちの戦い、という構図になっている。そして亜樹さんは、うそを嫌う人だ。番組のコンセプトたる、「今度は、女が選ぶ番。」という建前を信じ込んでいたのではないだろうか。死に物狂いで自分を求めて戦う男性たちを眺めるのがバチェロレッテであり、番組の特色。亜樹さんは最後まで、その構図を守ることに必死になっているように見えた。

 ただし歴代バチェラーシリーズの視聴者ほど、その認識は違うことを知っている。今回の旅もローズ辞退者が続出、と言われているが、バチェラーシーズン1の序盤でローズを断った女性がいたことを考えると、珍しいことでもなんでもない。一方的に「選ぶ」立場ではなく、「選ばれる」努力なしでは番組が成立しないが、「正直信仰」の亜樹さんがどこまで理解していたかどうかは疑問が残る。

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