【斎藤知事のパワハラ疑惑】百条委員会で露呈…真相解明を妨害する県庁職員局と維新の会県議

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恨み節

岸口:7月8日、非公開である理事会の資料、会議内容が外部に漏洩しました。その議論の一部が切り取られ、週刊誌などで偏向報道されたことは誠に遺憾であります。当該の理事会では人事課の行った調査資料については7つの疑惑に直接関与するものに限定し、その他の資料は提出を求めないことが決定されたところであります。

 デイリー新潮は7月10日配信の「斎藤知事のパワハラを告発した兵庫県元幹部が死亡 百条委員会出席で紛糾していたプライバシー問題」で、維新の会の議員が元県民局長のプライバシーに関わる資料についても執拗に開示を求めていたことを報じた。併せて、兵庫県の情報公開条例には、個人として他人に知られたくない情報については非公開と定められていることも――。

岸口:もちろん我々には当該資料は一切提供されておらず、そもそもどの様な内容の資料なのか一切知り得ない立場にありました。従って内容を確認しなければ、疑惑に関するものなのか、プライバシーに関するものなのか、全くわからない状況にあったところであります。(中略)今後、調査が必要な資料が出てきた場合は、その都度、開示を求めて参りたいと思います。このことは真相解明に必要なものと考えております。

 今後、証人に立った職員に対しても、個人情報などの開示を求めるということだろうか。岸口副委員長の発言はまだ続く。

岸口:次に、SNS等で元県民局長が亡くなる直前に県議会議員と電話をしていたとする書き込みが多くあることを側聞しました。また、その県議が私であるとの書き込みも多くあったとのことでございます。私は過去に元県民局長と会合などでお会いしたことがありますが、個人的な接触は一切なく、携帯電話の番号も知りませんでしたし、お話しするような間柄ではございませんでした。全くの事実誤認であります。

 一体、何が言いたいのだろう。

「ここは百条委員会です」

岸口:そもそもこれらの情報こそが、特定された関係者にしか知り得ないプライバシーに関わる情報でございます。元県民局長が最後に県議と電話をした事実があったのかなかったのか、あったとすれば、そのような事実がなぜ明らかになったのか、そのことのほうが大いに問題であると私は考えております。万が一、当委員会の委員や県議が今回の一連の問題で元県民局長と接触していた事実があるのであれば、良識を持ってこの場で申告をしていただきたいと思います。

 なぜ申告しなければならないのか。どうやらネット上での書き込みに対する逆恨みのようなものらしい。

岸口:一連の報道があって以降、我が会派や我が会派の議員に誹謗中傷を内容とするメール等が多くあります。中には私になりすまし、複数のサイトに登録するなど看過できない状況にあります。心ない一部の人間によると思いますが、許しがたい行為であります。また最後に委員長に申し上げたいと思います。先日、元県民局長の死亡に関する報道に関し、奥谷委員長から私の名誉を傷つける発言がありました。私はその場で取り消しを求めましたが、「抗議でも何でもどうぞ」という発言がございましたので、この場を借りて抗議と取り消しを申し上げたいと思います。

 当の奥谷委員長がこれに応える。

奥谷:えー、整理します。何でしたっけ? 元県民局長と接触した方がいれば、この場で名乗り出ろということですか? 本委員会とは関係ないことと思いますので、それはちょっと置いておきます。

 自民党の藤田孝夫委員がたしなめる。

藤田:これは百条委員会ですから、文書問題をみんなで調査しよう、そしてあるべき方向性を見出そう、提言をしようという場です。個人的な誹謗中傷を受けたことを弁明する会ではありません。ですから、それがしたいのであれば、後日、維新の会として記者会見なさったらどうですか。ここでは控えていただきたい。

デイリー新潮編集部

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