マリリン・モンローが最期を迎えた「13億円邸宅」を巡り裁判沙汰 保存したいロス市と所有者夫妻が対立

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所有者側の反撃

 すでに人手に渡っていた旧モンロー邸だが、新たな所有者となった隣家の住人の都合で解体されるというのである。無論、市民やファンは黙っていなかった。

 解体許可が下り、事態が明るみに出るや猛反発。地元市議は許可の一時停止を求める緊急動議を提出し、今年1月、市議会は邸宅を歴史的文化財に指定するための審議に入った。

 結果、全会一致で文化財指定が決議される。文化財ともなれば、簡単に取り壊しはできない。

 ただ、大枚を叩(はた)いた所有者夫妻も簡単には引き下がらなかった。市を相手取って「権力を濫用している」と訴訟を起こしたのだ。

夫妻の主張は

 CBSニュースによれば、夫妻の主張はこうだ。

〈邸宅は保存すべき歴史的文化財にはあたらない。モンロー氏の死後、邸宅の所有者は14回も変わり、彼女が住んでいた当時の状態とは見分けがつかないほどに改装されている。そのことを市は連綿と許してきたのではあるまいか〉

 そして現在も裁判は係争中とのこと。先の在米ジャーナリストが言うには、

「邸宅の解体を望む所有者夫妻は“モンロー氏がこの家に滞在したのはたった6カ月で、しかも時おり訪問する程度だった”と主張している。また“観光客やファンが集まり、近所迷惑になっている”として、文化財指定の撤回や邸宅の移築も求めています」

 永遠のスターは今もなお、人々を右に左に走らせる。

週刊新潮 2024年7月18日号掲載

ワイド特集「潜航するトラブル」より

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