横尾忠則と“オーロラ”の不思議な巡り合わせ 「Y字路シリーズに気づいたら描き込んでいた」
(前回のつづき)夜明けと共にオーロラは太陽の光の中に溶け込んでしまった。たった一人で宇宙の饗宴に与(あずか)った幸運に一睡もしなかったにもかかわらず、不思議な爽快感に僕は満足していた。
この頃は毎年のようにニューヨークに出掛けていた。あのニューヨークの独特の雰囲気が僕の日常にぴったりで、不思議と元気づけてくれるのだった。いつの間にかアメリカ人の友人、知人もニューヨークを訪れる度に増えた。と同時にニューヨーク在住の日本人の友人に会うのも愉しみのひとつであった。...