橋本環奈に広瀬すず、有村架純も…人気女優の「アイコラ商品」がアマゾンに… 所属事務所は「言語道断」

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 1990年代、アイドルや女優の顔写真を別人の水着写真の体部分に組み合わせる合成画像「アイドルコラージュ(アイコラ)」が芸能界を悩ませた。著作権や肖像権の侵害、タレントのイメージを損なう業務妨害の可能性が指摘されたことで下火となったが、最近はその“進化版”が登場している。

過激な商品の数々

 時を経て被害に遭っているのは、テレビドラマや映画、CMでおなじみの女優やタレントたち。違法とみられる数々の商品が、通販大手のアマゾンで入手可能な状態が続いている。例えば、こんな商品だ。

〈広瀬すず タペストリー 壁掛け 無痕フック付き 多機能ホーム インテリア 現代の誕生日 パーティー パーソナリティギフト 部屋の装飾 ファッション〉

〈橋本環奈タペストリー 壁アート プリント リビング 寝室 ダイニングルーム ホーム装飾 壁掛け〉

 広瀬すず(26)のタペストリーは薄い生地のドレスから胸が透けていたり、両足をM字形に開脚して下着をのぞかせている姿が見て取れる。橋本環奈(25)の方は学校の制服姿で左足を高々と上げる様子や、ミニスカートをまくってほほ笑む様子がプリントされている。

 いずれも正視に堪えない悪趣味な商品。セクシー女優やモデルなどの写真をもとにした悪質なアイコラとみられるが、これらはほんの一部に過ぎない。

 サイト内を見渡せば、ほかにも乃木坂46のメンバーだった齋藤飛鳥(25)や西野七瀬(30)、女優の有村架純(31)、タレントの壇蜜(43)などがズラリ。とにかく枚挙にいとまがない状況だ。

アマゾンの“問題意識の希薄さ”

 かつて“海賊商品”と呼ばれた、これら違法商品を放置するアマゾンのサイトには〈特定商取引法に基づく表記〉が掲載されている。

・販売業者

・お問い合わせ先電話番号

・住所

・運営責任者名

・店舗名

 住所や電話番号には共通点が。江蘇省常州市、湖北省武漢市、雲南省昆明市など中国の都市ばかりで、運営責任者の欄にある名前も英語表記ながら中国系なのは明らか。世界2位の経済大国に成長しようとも、モラルや遵法意識が追いついていない実情がうかがえる。

 橋本が所属するディスカバリー・ネクストに聞くと、

「この商品は把握していませんでした。元画像は過去に撮影されたものでしょうが特定は難しい。業者に画像を使用する許可を出したことはなく、肖像権や名誉毀損に該当する商品で、言語道断だと考えています」

 無論、怒りの矛先はアマゾンにも。

「アマゾンに限らず、こうしたフェイク商品を発見した際は弁護士からサイト運営者に削除依頼を出しています。こういう商品を販売していることは残念です」

 同じく所属タレントが被害を受けている、別の芸能事務所関係者も怒り心頭だ。

「5~6年ほど前から、写真集に掲載したカットが無断使用されている。アマゾンには出版社を通じて抗議と販売停止を申し入れたが、いまだに改善されない」

 当のアマゾン広報は、

「関連法規やガイドラインに違反する商品は出品を事前に阻止する対策を講じており、サイト上を継続的にチェックもしている」

 が、ITジャーナリストの三上洋氏は肩をすくめる。

「アマゾンに限らず、多くのグローバルIT企業はこうした問題への意識が希薄で、抗議を受けてもほとんど反応しません。扱いをやめさせるには、当事者が抗議をし続けることはもちろんですが、政府や世論が“これは社会的問題だ”と認識する必要があります」

 あるいは不買運動も?

週刊新潮 2024年7月18日号掲載

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