「サンジャポ」で初共演…話題の「石丸伸二氏」をデーブ・スぺクター氏はどうみたか

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テレビ局から引っ張りだこ!?

 デーブ氏は「テレビ局が協力しあい、独自に公開討論会を行って放送しなかったのは、有権者に対する情報提供という観点から非常に問題です」と指摘する。もちろん小池氏が参加するのは前提の話だ。

「テレビ局は『都知事選の立候補者が56人なら、その全員を出演させなければ公平性に欠ける』と判断する傾向があります。ただし、これは日本だけの考え方と言っていいでしょう。欧米のテレビ局は事前の支持率アンケート調査などで、出演を依頼する立候補者を絞り込むのは普通です。まして後の予備選後は結果的に2人だけ。そして欧米の基準なら申し訳ありませんが、田母神俊雄さんには出演を依頼せず、小池百合子さん、蓮舫さん、そして石丸さんの3人の討論会になったはずです。NHKと民放キー局が共同して企画すれば、放送は可能だったと思います。そして私は実のところ、蓮舫さんはもっと得票できた可能性があったと考えています。特にテレビ局が主催する3候補による討論番組が放送されたら、蓮舫さんにはプラスになったかもしれない。今回の都知事選で公職選挙法を改正すべきという意見が多かったわけですが、テレビ局の選挙報道も見直しが求められていると思います。それこそ公職選挙法そのものについての討論番組みたいですね」(同・デーブ氏)

 都知事選で“石丸旋風”が吹き荒れたことから、東国原英夫氏が「コメンテーターとしての話が引く手あまた」と指摘したり、杉村太蔵氏の“枠”がなくなるという冗談が飛び交ったりしたことも注目された。

石丸氏は「トランプ的」か否か

 多くの識者が「石丸氏は今後、テレビ局から引っ張りだこになる」と予想しているわけだが、デーブ氏も同じ考えのようだ。

「開票特番の放送現場は、まさに大混乱です。秒刻みのスケジュールで、多元中継を繋いでいく必要があります。石丸さんにとっては音声が聞きづらい場面もあったはずで、受け答えに悪影響を与えたのではないでしょうか。一方、通常の報道番組、ワイドショーなら、スタジオの雰囲気は極めて普通です。『そこまで言って委員会』では番組でも集中砲火を浴び得ていましたが、あれは通過儀礼のようなものでしょう。石丸さんが最初からコメンテーターとして席に座っていれば、誰も意地悪な質問なんてしません。ただし、石丸さんは本気で政治家になりたいようなので、地上波よりはBSの報道番組のほうが適任かもしれません。BSフジの『BSフジLIVE プライムニュース』やTBS-BSの『報道1930』に定期的に出演すると面白い展開になると思います」(同・デーブ氏)

 マスコミを敵視し、“賛否両論”で日本社会に亀裂を生む石丸氏の政治手法は、安芸高田市長時代から「トランプ的」と評されてきた。だが、デーブ氏は「その指摘は正しくありません」と批判する。

「トランプさんは意図的にあんまり知的ではない社会階層に働きかけ、支持を強固にするという選挙戦術を一貫して採用しています。一方の石丸さんはニューヨークに住んでいたこともあり、グローバルな感覚も豊富です。彼は都知事選で知的な層に狙いを定めていたことは間違いないので、前提条件からトランプ的ではないのです。その上で石丸さんが“賛否両論”の状態から脱し、“賛成”を増やしていくためには、しっかりとした政策を発表することが求められています。ご自身一人では限界があるので、優秀なブレーンを集める必要があるでしょう。都知事選を終えて、政治家になって何をしたいのか、ストレートに政策や意気込みを訴える書籍を、しっかりとした出版社から上梓するのもいいかもしれません」(同・デーブ氏)

デイリー新潮編集部

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