「英語教育」に莫大な時間とエネルギーをかける必要はあるのか?――東大の右翼学生が提起した「英語教育廃止論」

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 昔から多くの学生が苦しんできた英語の試験。はたして私たち日本人は英語教育にどこまで時間とエネルギーをかける必要があるのだろうか。

 戦前、東京大学の右翼学生が、英語教育廃止論を唱えて物議を醸したことがある。彼らは3つの理由を挙げて、英語教育に反対したという。日本思想史研究者・尾原宏之さんの新刊『「反・東大」の思想史』(新潮選書)から一部を抜粋して紹介しよう。

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 現役学生からの東大批判の筆頭に、法学部生小田村寅二郎が1938年に発表した論文「東大法学部に於ける講義と学生思想生活」(『いのち』9月号)がある。...

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