スタイリッシュ過ぎて「科捜研の女」は大苦戦…それでもそう簡単にやめられないテレ朝の特殊事情

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 沢口靖子(59)が主演のドラマ「科捜研の女 Season24」(テレビ朝日)が大苦戦している。1999年10月にスタートして今シーズンで26年目となる 現役最長寿ドラマシリーズに何が起きているのか。

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 7月3日放送の初回の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)は7・8%。10日の第2話は8・1%だった。民放プロデューサーは言う。

「他のドラマなら決して悪い数字ではありませんが、『科捜研の女』の平均視聴率は初期の頃は別として二桁超えが当たり前でした。数字が下がり始めたのは2021年のSeason21の平均9・6%からで、Season22は平均9・0%、昨年のSeason23も平均9・0%でした。それでも、地上波のリアルタイム視聴が右肩下がりの中、大健闘と言っていいでしょう。ところが、今期の第1話と第2話は共にSeason23の平均どころか最低8・3%(第6話と第7話)にも届かない状態です」

 四半世紀も続く人気ドラマに何があったのか。

「『科捜研の女』は長らく木曜20時台の“木曜ミステリー”枠で放送されていましたが、テレ朝のタイムテーブル改革で一昨年のSeason22は火曜21時台の新ドラマ枠に移り、この時に《 さらに高度な科学捜査を追求、よりスタイリッシュで、よりハイクオリティーな大人の科学ミステリーに生まれ変わります》(番組ホームページより)と大リニューアルを打ち出しました」

 実際、科捜研のセットも一新された。

無機質で暗いセットに

「ガラス張りの空間はクールと言うよりも無機質で、何だか暗いイメージに。分析機材まで新しくなったのか、作業の専門用語も難解になりました。たびたび《胃内容物の成分照合》《着衣の付着物採取》《落下シミュレーション解析》といったテロップが入り、時には《プルースト効果/匂いから記憶や感情が呼び起こされる現象》などと説明まで入る。いちいちテロップが目に入るので慌ただしいことこの上ないです」

 当初、火曜21時台は若者向けのドラマ枠ということだったから、そうした作りにしたのだろうか。

「そもそも火曜21時台に『科捜研の女』を持ってきたことに無理があったのですが、昨年から『相棒』や『特捜9』が放送されている水曜21時台に移りました。しかも、『科捜研の女』のクールな作りはさらに顕著になりました。説明に使用していた手作り感のあるホワイトボードもなくなり、それぞれの分析結果がピピッと大画面モニターに表れる。科学捜査が前面に出てスタイリッシュになったのは結構ですが、人情味が薄れ、お茶の間で呑気に楽しむドラマではなくなったように思います。今期からは新メンバーに映画『パタリロ』で当たり役をつかんだ加藤諒(34)が加わりましたが、あまりマッチしていませんね」

 10日放送の「科学が解明!! 超美味ラーメン隠し味の涙」では、閉店したラーメン屋の味をマリコ(沢口)たちが科学捜査の粋を集めて再現した。

「笑いどころのつもりなのかもしれませんが、それも小難しくやっていましたね。結局、ラーメンの再現が捜査にどうしても必要なものだったとは思えませんでした」

 そもそも「科捜研の女」のメイン視聴者は高齢者層である。

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