枝野幸男氏の立民代表選出馬報道に「膝カックンされたような衝撃」…政治アナリストはあまりに旧態依然とした手法にも唖然
蓮舫氏は“オワコン”
興味深いのはNHKの世論調査における政党支持率だ。6月の時点で立民の支持率は9・5%に達していた。ところが7月7日に都知事選の投開票が行われ、その翌日の8日に発表された立民の支持率は5・2%と急降下。調査期間は7月5日から8日の3日間だった。
「蓮舫さんが立民の支持率を低下させたのは間違いないでしょう。有権者は以前から彼女を“オワコン”と考えており、立候補が発表された時点で立民に落胆したのです。もしも立民が共産に『自民のようにステレスで蓮舫を応援してください』と依頼し、共産が言うことを聞かなかったのなら敗因に挙げていいかもしれません。しかし実際のところ、立民は共産としっかりしたパイプを構築できていません。『表立った応援はやめて』と依頼できるような間柄ではなかったのです。立民の敗因分析は『なぜ蓮舫さんで勝てると思ったのか』、『他に候補者はいなかったのか』という点から始めるべきであり、あくまでも共産とは関係ない、“立憲の敗因”を明らかにする必要があります」(同・伊藤氏)
伊藤氏は立民による「真摯な敗因分析」が始まると思っていたという。ところが、いきなり「枝野氏、代表選出馬へ」の報道が飛び込んできたわけだ。
“オワコン”だらけの立民
XなどのSNSを見ると、蓮舫氏の出馬だけでなく、応援演説を行った顔ぶれに落胆した有権者も相当な数に達していたようだ。何しろ野田佳彦氏(67)、辻元清美氏(64)、長妻昭氏(64)、安住淳氏(62)、福山哲郎氏(62)、そして枝野氏──と、かつての民主党政権の主要メンバーばかりなのだ。
「私は野田さんと辻元さんは、政治家として一定の評価ができると考えています。民主党政権に問題が多かったことは事実ですが、自民党が“口撃”するほどひどくはなかったとも思います。とはいえ蓮舫さんと同じように、小沢さんも野田さんも辻本さんも、かつて民主党政権を支えた国会議員は全員が“オワコン”でしょう。SNSに『人気のない蓮舫さんが都知事選に立候補し、それを民主党政権の悪夢を思い出す立民の政治家が応援している』という違和感が投稿されたとしても、当然のことではないでしょうか」(同・伊藤氏)
一方の自民党は「岸田下ろし」を加速させ、9月に想定される総裁選で刷新感のある新総裁が誕生できるよう、着々と準備を進めている──こんな報道が目立ってきた。相変わらず“昔の名前で出ています”の顔ぶれしか出てこない立民とは対照的だと言える。
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