【疑惑の斎藤知事】会見で新たな“おねだり”が発覚 記者の追求に苦し過ぎる言い訳「壊れたテープレコーダー」に反省の色なし

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机とイスはどこに?

知事:えーと、ちょっとそれは詳細を覚えていないということはありますけども、確かにワーケーション知事室で、廃校を活用したところに行かせていただきました。そこは丹波市の重要な産業である県産材を活用して家具やイスを作ったというところです。そこで私は、いいイスだと思ったんで、これは県政のPRのために知事室などで使わせていただくことはいいんじゃないですかということで、あくまで県として県産材の利活用のPRという観点で申し上げたという風に認識しておりますけども、実際にそれを受け取ったり持ち帰ったかと言いますと、私自身は知事室では使ってはいません。発言の主旨としては決しておねだりというものではなくて(中略)地場産品のPRになるという政策目的から申し上げたものと認識しております。

記者:当該事業所も「是非、知事室で使いたい」と言ってイスとサイドテーブルをお持ち帰りされたと記録しておりまして、知事が持ち帰った同型の机とイスがこれなんですけども……。

――と記者が掲げた写真を、知事が目をむいてのぞき込む。ここまで表情が変わったのは初めてのことだろう。

記者:知事室で使っておられないとしたら、この日に即日、持って帰ってらっしゃるんですが、実際、この机とイスはどこに行ったんでしょうか?

知事:ちょっとそれは……詳細は把握しておりませんので、えっと、私が認識している限りは今、知事室にはありません。知事応接室にあるかどうかは確認をせねばなりませんので。ただ、いずれにしましても県産材の大事な事業ですから、それを知事室や県庁で使わせていただくことは県産材の利活用のPRになると……。

記者:施策目的であれば、贈答を受け取らないという内規には抵触しないものでしょうか?

――「事実関係を確認する」と約束して終わらせようとする知事。ここで別の社の記者が応援に入る。

机もイスももらっていた

記者:今のご指摘に関してですが、例えば職員の方に確認に行ってもらって、知事応接室にあるかどうかぐらいだけでもできると思いますが、その指示をすることは今できないでしょうか?

――知事がその場で秘書課長に声をかける。以後、別の社の記者からの質問に答えながら数分が経つと、秘書課長が報告した。

秘書課長:知事応接のほうにサイドテーブルを置かせていただいております。倉庫のほうにイスもございましたのでご報告させていただきます。

――やはり、おねだりしていたというわけだ。当然、別の社の記者からもツッコみが入る。

記者:PRのためにおねだりしたということでしょうか?

知事:おねだりをしたという認識ではないことはご理解いただきたいと思います。あくまで県産品の木製品、木を使った丹波地域の大事な地場産業です。(中略)多くのお客様が来られる県の知事応接室に置かせていただくことでPRになると考えております。

記者:PRのために知事応接室に置いたにもかかわらず、知事ご自身はもらったことも認識はなかったのでしょうか?

知事:日々の業務でも適切に使わせていただいて……。

――そもそもイスは倉庫の中にあるのだから、適切に使うことなど無理である。おねだりしたものならちゃんと使えばいいのに。最後に再び、丹波新聞の記者が質問に立った。

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