「王道アイドルの道」が空いていた…FRUITS ZIPPER、3年目の飛躍 女性P「ど真ん中の“かわいい”で勝負しよう」
一番大事なのはライブ
「FRUITS ZIPPERを応援していると自己肯定感が高くなる。『わたしの一番かわいいところ』は、聴いているだけで自分がかわいくなった気がする。この子たちの真似をしたら、私たちもかわいくなれるのかもと思ってくれている女性ファンも多いのではないかと思っています」
FRUITS ZIPPERの妹分に当たるグループとして、2023年にCANDY TUNE、2024年にSWEET STEADYが誕生。筆者はKAWAII LAB.グループのライブを何度も現場で見ているのだが、彼女たちの高いポテンシャル、生歌に胸を打たれた。生歌でのパフォーマンスは、ハロー!プロジェクトを推してきた木村さんのこだわりを感じた。
「アイドルはさまざまな活動がある中で、一番大事にしなければならないことがライブだと思っていて、ライブで引き込める力が何より大切です。私はアイドルが好きだからこそ、成長過程を見ていただきたいですし、それがエンターテインメントになったらいいなと思って、生歌は大事にしています」
KAWAII LAB.発足時、乃木坂46を始めとする坂道グループ、NiziUといったK-POPグループの躍進があり、今もその勢いは止まらない。さまざまなアイドルが存在する中、あえて王道アイドルグループで勝負を挑んだ理由とは。
「アイドルのジャンルが細分化されている時代に、ど真ん中のかわいいで勝負しようと思ったのは、逆にそこがいなかったからです。コンセプトに縛られすぎても、自分たちの首を絞めてしまうだけなので、コンセプトを『NEW KAWAII』として、自分たちで自分たちの幅を作らないようにしました。今まで一大ブームを築いたモーニング娘。さんやAKB48さんは、かわいいだけをやっているグループではなく、さまざまな楽曲がある中で、そのグループの色がある曲が売れている印象があったので、このコンセプトを設定しました」
秋元康氏、つんく♂氏などの有名プロデューサーは、男性向けにグループをコンセプト化し、アイドルを成功に導いた。木村さんは、どんな層に向けて、アイドルをプロデュースしたいと考えているのか。
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