「王道アイドルの道」が空いていた…FRUITS ZIPPER、3年目の飛躍 女性P「ど真ん中の“かわいい”で勝負しよう」

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アイドル文化発信「KAWAII LAB.」

 コロナ禍を経て、再び事務所側からラブコールを受けると、アソビシステムが作るアイドルのメリット、アイドルを作るための環境が整ったことを考慮して、今がその時だと判断。こうして始動したプロジェクトが、アイドル文化を世界に向けて発信する「KAWAII LAB.」だった。

「コロナ禍に辞めてしまうアイドルもたくさんいました。あの頃、アイドルの方々はアイドルとして活動できていても、自分がやりたいことのはずなのに、希望が持てない時代だったのではないかと思います。KAWAII LAB.は、歌やダンス、パフォーマンスを磨いて、本気でアイドルをやりたい子が本気でアイドルを目指せる場所。当たり前ではあるのですが、しっかり希望が持てる場所にできたらいいなという願いを込めて発足させました」

 同プロジェクトの第1弾グループ・FRUITS ZIPPERは、結成時にオーディションを行ったが採用者はゼロ。紹介などで地道にメンバーを探したという。どんな基準でメンバーを選定したのか。

「一番大事にしたことは、本気でアイドルをやりたいかどうか。本気でアイドルを目指すということはどういうことかというと、パフォーマンスがしっかりしていて、ボイストレーニングやダンスレッスンを頑張れる力がある。すぐ辞めたいと言わない(笑)。芯の強さみたいなもの、それは感覚でしかないのですが、話していて強い気持ちがあると感じた子を選びました」

 ファンとしてアイドルを応援した過去があるからアイドルの魅力を知り、アイドルを経験したからこそアイドルの苦労を知っている。

「KAWAII LAB.には、過去に別のグループに所属していた子もいて、FRUITS ZIPPERも半分がアイドル経験者です。その子たちがこれまでの活動で大変だったことを理解できると思ったので、それを考えた上でまだまだ頑張れると思える子を選びましたし、自分がアイドル好きだからこそ、シンプルに自分が応援したいと思う子も選びました」

 SNSで急速に知名度を上げたFRUITS ZIPPERは、昨年末の「第65回輝く!日本レコード大賞」では最優秀新人賞を獲得。今年の5月には、日本武道館でのワンマンコンサート2DAYSを大成功で終わらせた。結成からわずか2年、木村さんは彼女たちの大躍進をデビューライブから確信していた。

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