若者カップルの「妊娠」「中絶」「避妊」…テーマが重なったフジテレビ「2つのドラマ」が訴えること

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避妊具の破損、アフターピル、生理不順

 第2話では、夏が海の存在を知り「正直ほっとした。生きててくれたんだな。ずっと自分が殺したんだと思っていたから」と、現在の彼女である桃瀬弥生(有村架純)に打ち明けるシーンがある。実は、その弥生には妊娠し中絶した過去があった。

 フジテレビ関係者がこう明かす。

「生方さんは群馬大学医学部保健学科看護学卒業後、助産師や看護師をしていたという脚本家としては異例のキャリア。フジの連ドラでは『silent』、23年10月期の『いちばんすきな花』が放送されましたが、一部では『ストーリーが暗くて重い』という視聴者の声も出ました。今回は、目黒さんに有村さんという爽やかなキャストをそろえ、登場人物の名前にも『月』『夏』『海』『南雲』『水季』『晴明』など夏の自然を連想させるワードをちりばめています」

 一方、火曜ドラマの「あの子の子ども」は高校生カップルの恋心や性への好奇心、避妊具の破損、アフターピル、生理不順、妊娠検査薬、産婦人科などが丁寧に描かれており現代のリアリティーを感じさせる。

「避妊について、『海のはじまり』で直接的に触れられることはありませんが、『あの子の子ども』ではじっくりと描かれています。フジとしては、月曜と火曜と連続で性の問題を取り上げ、命と家族について問題提起をしようとしているのかもしれません。『月9らしい爽やかなドラマが見たい』という視聴者の声もありますが、こうした意欲的な作品も見応えがあると思います」(前出の放送ライター)

 2つのドラマが今後、どのような展開をみせるのか、注目したい。

デイリー新潮編集部

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