「石丸伸二氏」批判殺到でも「案外支持したい」と思わせる理由 かつての「小池百合子都知事」との相似点

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スタートラインにも立っていないのに

 そこに颯爽と現れたのが、強力な後ろ盾があるとはいえない石丸氏。2016年の小池氏と同じような状況ではないか! ただ、一部で同氏に不快感を覚える人々がいたため、小池氏とは状況は違う。ただ、あまりにも叩かれ過ぎではなかろうか。

 というのも、石丸氏は小池氏のように「スローガンは出したけど実行はしなかった」ということをまだしていないからである。さらに、「自分が目立つために行ったことの検証をしていない」というものもある。その点、私は小池氏よりもまともだと思うし、都政や国政のスタートラインにも立っていない人物をそこまで批判するのもいかがなものか、とも感じるのである。

 だから石丸氏も再挑戦する場合は、小池氏の流れを踏まえたうえで、「うまくいくこと」「失敗すること」を見極めて今後政治活動をしていただきたいのである。案外2人は似ているところがある。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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