【光る君へ】道長は「闇落ち」しないと明言されて… “大河ドラマのメルヘン化”が心配になる

国内 社会

  • ブックマーク

「人間的に優れた存在」として描かれる道長

 2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、主役の北条義時(小栗旬)が、権力を握ってからは冷酷に政敵を排除し、「闇落ち」していく様子がリアルに描かれて話題になった。脚本家の三谷幸喜は、義時を『ゴッド・ファーザー』のマイケル・コッレオーネのように描きたかったのだそうだ。おそらく、今年の『光る君へ』の藤原道長(柄本佑)も同様に、脚本家はいずれ「闇落ち」させるだろう――。私はそう思って疑わなかった。

 というのも、道長といえば、若くして権力の最高位に昇り詰めたのちは、自分の娘を次々と入内させ、天皇の外戚として絶大な権力を握った人物だったからである。...

つづきを読む