伝説の“バント逆転3ラン”も…信じられない“バントを巡る珍プレー”はこうして起きた!

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100メートル10秒台の俊足で一気にホームイン

“もうひとつのバントホームラン”と言うべき珍プレーが見られたのが、1999年4月16日の西武対日本ハムである。

 2対2の延長10回、日本ハムは先頭の金子誠が四球を選んで無死一塁。次打者・井出竜也は送りバントを試み、投前に転がした。

 打球を処理した森慎二は、二塁は間に合わないと判断し、一塁に送球するつもりだったが、捕手・伊東勤が「ギリギリ間に合う」と二塁を指示したことから、手違いが起きる。

 森が慌てて二塁に送球すると、力み過ぎが災いしてか、ボールはベースカバーのショート・松井稼頭央の頭上を遥かに越える大暴投となって右中間フェンス際まで転がっていった。

 この間に一塁走者・金子に続いて、100メートル10秒台の俊足を誇る井出も一気に生還。“決勝バント2ラン”となった(記録は犠打野選とエラー)。

 思いがけずヒーローになった井出は「疲れた。あんなことは野球をやって初めてのこと」と振り返り、上田利治監督も「バントで、たった2人で2点は、棚からぼた餅や」とニンマリだった。

“バントホームラン”には1歩及ばなかったが、ソフトバンク・嶺井博希も昨年10月1日の日本ハム戦、1対1の2回1死三塁、捕前スクイズ直後のダブル悪送球に乗じて三進。“スクイズ三塁打”となった。

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