「石丸伸二氏」人気は政治への絶望の裏返し… 精神科医が指摘する「無自覚型のナルシシスト」「高学歴モンスター」は“改革者”になれるか

国内 政治

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「絶望の裏返し」

 片田氏が続ける。

「私が石丸氏と重なって見える部分があるのが、兵庫県知事の斎藤元彦氏です。斎藤氏のパワハラ疑惑などを告発した元局長が亡くなるという悲劇に接してなお、斎藤氏は当初、自分の正当性を主張することに必死でした。〈無自覚型のナルシシスト〉は米トランプ前大統領にも通じる点があり、“強いリーダーシップ”といえば聞こえはいいが、政治家として見た時、致命的な一面も有しています。政治家の務めは“民意を汲み上げる”ことですが、耳を傾けるという〈受信器〉の機能が弱ければそれも叶わない」

 実は片田氏が注目するのは、むしろ“石丸フィーバー”を生んだ背景という。

「石丸氏の人気は、既存の政治や政治家への絶望の裏返しと考えます。普通の人々が協調性や同調圧力と折り合いをつけ、自己愛を抑圧して生きるなか、自信満々に自己愛を制御することなく突き進む石丸氏を見て“停滞した現状を打破する存在”と感じても不思議はない。つまり今回の『石丸現象』は、日本の政治状況という腐敗した土壌によって生み出されたといえるのではないか」

「改革者」か「ダークヒーロー」か。石丸氏の今後の動向から目が離せない。

デイリー新潮編集部

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