「ハトが20羽いるところに7羽きて5羽飛んでいった、今は何羽か」 算数の文章題が分からない小学生が考えているコト
ハトはぜんぶでなんわいる?
うちの娘が小学2年生だったころの話。算数の文章問題が解けなくて半べそをかいていた。見てみると毎月自宅に送られてくる通信教材の算数テキストにこのような文章問題があった。
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ハトが20わいました。あとから7わとんできて、5わとんでいきました。
いまハトはぜんぶでなんわいるでしょう。
テキストには2つの解き方が書かれていた。
A:20+7=27, 27―5=22
B:7―5=2, 20+2=22
娘に言わせると、「Aは分かるけど、Bは分からない」らしいのである。私はさっそく説明した。
私「ハトが20羽いるところに、7羽飛んできたんでしょ。その後5羽飛んで行ったでしょ。7羽飛んできて5羽飛んで行ったのだから、最初から考えたら2羽増えたんだよね。最初に20羽いたところに2羽増えたんだから20+2で22羽だよね」
なんで7から5引くの?
私としては、完璧な説明をしたつもり、だったが、娘は「分からない」という。
私「いや、だからぁ。 7羽飛んできて5羽飛んで行ったんだからぁ、2羽増えてるやん。で最初に20羽いたから20羽に2羽足して22羽。分かった?」
娘「……分からない……(また涙目)」
私「どこが分からんの」
(分からない子どもにどこが分からないか尋ねても意味がないのだが)
娘「なんで7から5引くの?」
私「いや、だからな……(あと上の説明の繰り返し)」
こんなやり取りをしばらく繰り返したのち、娘はとうとうこう言ったのである。
娘「飛んで行った5羽は全部、7羽から飛んで行ったんか? 20羽の方から飛んで行ったハトはいなかったんか?」
私「ん? ……(なるほどそうか)!!! いや、ほんまや! そのとおりやなぁ。キミは正しいわ! 『7羽から飛んで行った』って書いてないのに7から5引くのは確かに変やなぁ」
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