【初公判】名古屋”元女子大生頂き女子”には「2人の師匠」がいた 2万円と9万円でマニュアルを購入 りりちゃんとは孫弟子の関係か
やっぱり「ホスト狂い」だった
検察側の冒頭陳述や証拠から詳細な手口や動機が明らかにされた。
加藤被告は被害男性に「会えて嬉しかった」「大好きだよ」などとアプローチ。その後、「母が群馬県の病院に入院している」「今月中に何とかして助けて欲しいと言われている」などと泣きつき、被害男性は借金までして200万円を用立てた。
だが母親は入院も手術もしていなかった。加藤被告が金をだまし取った直後にはブランド物の財布をプレゼントされていた。加藤被告は被害者からだまし取った金額を、スマホに入れてある家計簿アプリに記入して管理していた。
動機はこれまでに捕まった他の頂き女子同様、ホスト通いだった。名古屋市内のホストクラブに勤めるXというホストに入れ込み、「大好きなXくんを支えたかった」と取り調べで供述していた。
検察官がX氏についての証拠を読み上げている時、加藤被告は顔を紅潮させて聞いていた。
傍聴後、ネットでX氏について調べると同一人物と思しき人物が出てきた。加藤被告はAさんやBさんに対しては本名で接していたが、他の被害者に対してはIという偽名を使っていたことが判明している。X氏と思しきホストの源氏名の苗字は同じIだった。
10分で50万円を稼ぐ「師匠」
「2人の師匠」がいたことも明らかになった。逮捕当初は手口が”元祖・頂き女子”として名を馳せた、りりちゃんこと渡邊真衣被告が販売していたマニュアルの内容と似ていたため、「りりちゃんの門下生」だった疑いが浮上したが、検察官が読み上げた名前は違った。
一人は「Mちゃん」で、2万円のパパ活攻略マニュアルを購入していた。もう一人の「ネオちゃん」には9万円を払い、マニュアルだけでなくLINEで個別指導も受けていた。
ネットで調べるとMちゃんのXのアカウントが見つかった。プロフィール欄には、
〈とにかくお金が大好きな女アカウント 元ホス狂 パパ活6年目で月収4桁何回か達成 基本アプリです パパ活攻略本2冊発売中〜。ギャンブル狂です〉
21年7月に、“パパ活を1から始めたい方でも大丈夫”“3000文字くらい書いててかなり濃い内容だと思います”との触れ込みで、〈Mちゃん流パパ攻略法本〉を紹介している記述も見つかった。
下記はその目次だ。
〈・自分の設定を決める ・マッチングアプリ入門編 ・初回会う際に気をつけること ・お金引け竿うなパパの特徴 ・パパを育てる方法 大人を求めてくるpへの断り方 ・お手当アップ交渉&高額もらう交渉のタイミング〉
昨年7月には、自分の成果をこう自慢していた。
〈今日はジジイと5月ぶりに会いました。病人なのでこれと30万をもらい、即帰りました。買ってもらったのは、ニンテンドースイッチ有機モデルとiPhone14pro512GBです。そのまま売りに行きましたので、本日の日給は10分で50万くらいでした。ありがとうございました。みなさん、おやすみなさい。〉
MちゃんのアカウントにDMで取材を申し込んだが、返答はなかった。
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