シェフラーの“逮捕”に続き、コルダに「信じがたい異変と出来事」 ゴルフ世界ランク1位を襲う災難の嵐
女子ゴルフの世界ランキング1位に輝いている米国出身の25歳、ネリー・コルダが、このところ続けざまに「異変」や「災難」に見舞われている。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】
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試合会場前でまさかの逮捕
「ゴルフ世界ランキング1位の災難」といえば、男子のスコッティ・シェフラーが今年5月に開催された全米プロの期間中、信じがたい災難に遭ったことが記憶に新しい。
シェフラーは、試合会場だったバルハラGC(米ケンタッキー州)の入り口前で、交通整理の警官が出した「止まれ」の指示に従わなかったとみなされた。そして、その場で手錠をかけられ、まさかの逮捕となった。
そのまま拘置所へ連行されたシェフラーは、オレンジ色のジャンプスーツを着せられ、マグショットと呼ばれる顔写真も撮影された。米国ではマグショットはオンラインで閲覧できるシステムゆえ、シェフラーの顔写真は瞬く間に全米、いや世界中に拡散されて、前代未聞の大騒動と化した。
しかし、わずか2時間後に、シェフラーは一転して自由の身となり、今度は警察車両に護衛されながら大急ぎで試合会場へ逆戻り。そして、スタート時間になんとか間に合い、逮捕劇のショックをまるで感じさせない好プレーを披露した。
その展開はなにやらコミカルでもあったが、ともあれ、マスターズを2度も制覇した世界ナンバー1は「さすが、強靭なメンタルの持ち主だ」と人々を驚嘆させた。
結局、シェフラーのこのケースは、感情的になった警官の先走り気味の言動や逮捕時にボディカム(体に装着しているカメラ)を作動させなかった規則違反が重く見られたこともあり、シェフラーは嫌疑不十分で早々に不起訴。一件落着となった。
そんな出来事から約1カ月半が経過した6月後半ごろから、今度は女子の世界ランキング1位、コルダに異変が起こる。さらには、予期せぬ災難が彼女の身に降りかかった。
絶好調からキャリア初のワースト記録へ
今季のコルダは、1月のLPGAドライブ・オン・チャンピオンシップを皮切りに出場5試合すべてを制する驚きの5連勝を達成。そのうちの1勝は、4月に開催されたメジャー大会のシェブロン選手権だった。
次戦となった5月のコグニザント・ファウンダーズカップは、残念ながら7位タイに終わり、連勝記録は途絶えた。だが、その翌週のみずほ・アメリカス・オープンでは再び優勝。今季出場8試合で6勝という驚異的な成績を上げた。
しかし、その先で「異変」が起こった。5月末の全米女子オープンでは、優勝候補の筆頭に挙げられていながら初日に80を叩き、2日目も挽回し切れずまさかの予選落ちを喫した。
6月のマイヤーLPGAクラシックでも予選落ちとなり、翌週のKPMG全米女子プロでは2日目に81を叩いて、またまた予選落ちとなった。
出場3試合連続予選落ちは、コルダにとってはキャリア初のワースト記録。あれほど絶好調だったコルダが、なぜ突然、続けざまに予選落ちして自己ワースト記録を更新してしまったのか。それは、コルダ本人も首を傾げた謎であり、原因不明の突然変異のような現象だった。
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