「三浦春馬さんは殺された」という陰謀論が消えない理由 「つばさの党」黒川氏も“関与”の過去

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「Qアノンと結びついた」

 陰謀論ウォッチャーの山崎リュウキチ氏が、続けてこう解説する。

「三浦さんが亡くなった直後、まず、アミューズが死の真相を隠蔽(いんぺい)している、という『三浦春馬陰謀論』が都市伝説として自然形成されました。芸能人に関するこうしたうわさが広まるのは、往々にしてあることです。しかしその後の20年9月ごろ、Qアノン系の陰謀論インフルエンサーが三浦春馬陰謀論を取り上げ、Qアノンと三浦春馬陰謀論が結び付きました」

 Qアノンとは、簡単に言えば「世界はディープステート(影の政府)に支配されている」といった陰謀論を信じる人々のことだ。彼らの中では、三浦さんは安倍晋三元総理に関する知ってはいけない秘密を知ったことにより、暗殺された、といったストーリーまで語られているという。

 ともあれ、こうした過程を経て、三浦春馬陰謀論の「組織化」が行われるようになったのは死後1年余りがたった21年秋ごろ。まず、ある陰謀論者の男性が街頭でのビラ配りやアミューズへの抗議活動などを組織立ててやるようになったという。そして22年下旬ごろ、その男性が活動に引き込んだのが、後に政治団体「つばさの党」代表となる黒川敦彦氏だ。選挙妨害事件で逮捕・起訴され、勾留中の身ながら都知事選に出馬して落選した、あのお騒がせ男である。

「黒川氏は元々、三浦さんの件を“不審死ではないか”と考えていたようで、熱心に活動される方たちの話を聞き交流を持つようになりました。その後、黒川氏は『全国春馬運動連合会』(全春連)という組織を立ち上げています」(山崎氏)

 こうなってくると、故人の死を悼むというよりも、故人の死を利用しているという印象を持たれる方もいるのではないか。

 三浦さんが陰謀論のシンボルと化していることについてアミューズに聞くと、

「当社は、本件に限らず、アーティストの権利を侵害する事案に対しては、引き続き毅然とした対応を行って参ります」

 との回答だった。

 7月11日発売の「週刊新潮」では、三浦さんのサーフィンの師匠だった人物の証言などを交え、今なお拡散を続ける「三浦春馬陰謀論」の真実とその悪影響について詳しく報じる。

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(相談窓口)

・日本いのちの電話連盟
電話 0570-783-556(午前10時~午後10時)
https://www.inochinodenwa.org/

・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226)
https://www.since2011.net/yorisoi/

・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談
電話0570-064-556(対応時間は自治体により異なる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html

・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jscp.or.jp/soudan/index.html

週刊新潮 2024年7月18日号掲載

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