サッカーW杯「死の組」でも“協会はニンマリ”の理由 「楽勝よりはまし」

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 2026年サッカーW杯アジア最終予選の組み合わせが決まり、日本は“死の組”に入った。

 アジアの出場枠が4.5から8.5に増え、「もうヒヤヒヤすることはなかろう」と胸をなで下ろしていたサポーターたちは一転して悲鳴を上げている。

「死の組」と呼ばれるゆえん

「18カ国が世界ランキング順に6ポットに振り分けられ、各ポットから抽選で3組に振り分けられました。各組2位以内が本戦出場決定。3~4位はプレーオフに回るのですが……」

 とスポーツ紙記者が語る。

「第1ポットの日本が入ったC組には、第1ポット相当の実力ながらギリギリ第2ポットの豪州と、第3ポットのサウジアラビアがいる。ともに前回カタール大会に出場した強豪国ですが、少なくとも1カ国はプレーオフに回ることになります」

 豪州は日本同様16強入りを果たし、決勝ラウンドで優勝国アルゼンチンに1―2と健闘した。サウジは予選敗退したが、アルゼンチンが唯一苦杯をなめた相手で、かの国から2点を奪って勝利している。しかも、

「サウジは34年大会の開催地になることが濃厚で、いま国を挙げて強化に乗り出しているところです」

 C組はこれら3強と3弱で二極化しているのだが、“弱”の国とて侮れない。

「中国はしたたかですよ。2次予選最終戦の韓国戦では、勝ちを捨てて、先制されても11人で守りに徹した。結果、0―1で惜敗しましたが、得失点差等で最終予選に駒を進めました。今回はプレーオフに進める4位狙いで、韓国戦同様に日本戦も守り倒すはず。日本はそこで慌ててはいけません」

 インドネシアも、

「U―23アジアカップで韓国を下し、10大会連続五輪出場を阻止。帰化選手が多く、急速に強くなっている」

 残るバーレーンは第4ポット、つまり両国より格上だ。3弱は、4位を目指して死に物狂いで来る。逆に、3強は彼らに足をすくわれると致命傷になる。

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